第31話 「セロリィ嬢の策略 Ⅱ」

「それじゃあ仕方が無いわね。ドリア、ゴウヤ!」


 セロリィ嬢に呼ばれたドリアとゴウヤが、隣の牢からオークの姫を連れ出した。

 両脇を抱えられて、ゴブリン達がひしめく牢の方へと連れて行かれている。

 姫はオーク語で王子に助けを求めている様だ。


「お、お前ら姫に何をするつもりだ!」


「別に何もしないわよ。これまであんたが楽しんで来た分、お姫様にも楽しんで頂こうかと思っているだけよ」


「なっ! や、止めろ!」


 ドリア達が姫のドレスをめくり上げて下半身を露わにした。

 そのまま両方から抱え上げ、股を広げさせた状態で、ゴブリン達の牢の目の前に突き出す。

 姫は必至で何か叫んで抵抗しているが、力の強いドリアとゴウヤの前には股を閉じる事さえ出来なかった。


 ゴブリン達は一斉に下半身のモノを起ち上がらせ、牢の鉄格子てつごうしすがりつくと、オークの姫の下半身に見入っている。

 ドリア達が鉄格子ギリギリの所に姫の股を広げてやると、ゴブリン達は下半身を突き出して、必死にモノを届かせようと下半身を鉄格子に打ち付けていた。


「止めろ! 頼むから止めてくれ。あんた達に従うから、姫を酷い目に遭わせないでくれ」


「あら、酷い目になんか遭わせて無いわよ。お姫様も喜んでお楽しみになるかもよ」


「本当に止めて下さい。どうか私の大切な姫に……」


「じゃあ、あんたの部族を全員説得なさい」


「は、はい……」


 オークの王子は情けない顔をしながらうなづいた。セロリィ嬢の口の端が釣り上がる。


「さもないと……」


 セロリィ嬢の言葉に合わせて、ドリア達が姫の股を広げさせたまま、隣の牢へと移動した。その牢には巨体のホブゴブリンが捕らえられている。

 ホブゴブリンは下半身のモノも大きく、奴隷どれいの女達に相手をさせると、ゴブリンに凌辱りょうじょくさせる時とは違う嬌声を上げる。

 最近はセロリィ嬢一番のお気に入りだ。


 ボブゴブリンは姫の広げられた股を見て、大きくなったモノを鉄格子から外に突き出した。いつもの奴隷達ならば、この状態で生殖行為をさせてくれるからだ。

 ドリア達が姫の股をホブゴブリンのモノに押し当てた。姫は涙を流しながら、何かを必死に叫んでいる。


「止めてくれ! 本当に止めてくれ。どんな事にでも従うから……」


「うふふ。王子様がしくじったり、オーク達が一匹でも私達に逆らったら、大事な姫様をあのホブゴブリン達に与えるわよ」


「……お願いします……止めて下さい」


「あのホブゴブリンのモノを味わったら、お姫様はあんたに見向きもしなくなるかもね」


「……必ず説得します」


「分かったわ。では、さっさと行って来なさい」


 セロリィ嬢にうながされて、パクティが王子に目隠しをして牢から連れ出した。王子は素直に従っている。抵抗する意思は全く無い様だ。

 姫の必死の声と、興奮したゴブリンのうなり声だけが洞窟に響いていた。


「は、早く姫をあいつから離して下さい」


「あら、お姫様は欲しがっているかもよ?」


「そ、そんな事は有りません。さっきから泣きながら嫌がっています……」


「ドリア、お姫様はどうなの?」


「そうねぇ。口では嫌がっている様子だけど、お股の方は受け入れたくてウズウズしている感じかしらね」


「そ、そんなはずは……お願いします、どうかお止め下さい」


「お姫様ー。ご所望しょもうでございましたら、このまま押し込んで差し上げましょうか?」


 ドリアとゴウヤが、姫の体を少し前に動かした。

 姫が大きな悲鳴を上げ、ホブゴブリンのモノを受け入れないように、体をよじって必死になって避けている。


「オークのお姫様は、おすをじらすのがお上手なことで!」


 姫が必死に抵抗している姿を見て、ドリア達の笑い声が響いた。

 ホブゴブリンは鉄格子が体に食い込むのを気にも留めず、必死でモノを突き出していたが、いつもとは違い、すんでの所で彼の望みは叶わなくなった。

 ドリア達に抱えらえた姫の体が牢から離れていく。


「さあさあ、早く説得しに行かないと。そのうち、お姫様がご自分から欲しいって言いだされるかも知れないわよ!」


 セロリィ嬢達の下品な笑い声が洞窟内に響き渡った……。




 オークの王子は、町はずれの場所で目隠しを外され開放された。

 その後しばらくして、彼は部族の者と再会し、彼らを説得してセロリィ嬢達の配下に入る事になる。

 しかし再会までの間に、王子達が誘拐された事が発端ほったんで、オーク族が人族の村を次々と襲うという惨劇さんげきが起こっていた事を、セロリィ嬢達は知る由も無かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る