War Plan"rainbow"
職業軍人の軍隊は物資を浪費し、徴兵の軍隊は人の命を浪費する。
-バジル・リデル・ハート卿-
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1940年8月、ベルリン
「予定と違うだろ!どうなっている!」
アドルフ・ヒトラーは憤激した。
ソ連へと攻め込んだドイツ軍は、当初はグロドノ・ブレスト=リトフスク・リヴィウの線へ前進しようとした。
ソ連軍は3個軍が壊乱状態になり、グロドノではソ連軍第四軍と第十軍がドイツ軍第十六軍に反撃に出たが、決定的なまでの大敗北を被った。
ここまではよかった。
だが中央軍集団がスモレンスクの抵抗線に"狂信的攻撃"を受けてその衝撃力が崩壊し、北部軍集団にKV重戦車とT-34を有する第一機械化集団が突入してきた。
北部軍集団の3個機甲師団は、そのほぼ完全に装甲戦力が"消滅"した。
質量優勢なソ連軍戦車140両は、瞬く間に北部軍集団の砲兵陣地までぶち抜き、街道に居座るKVたちが戦線を両断し、ヴォロシーロフ直率のプロレタリア師団がドイツ軍を銃剣突撃と工場から直接産地直送されたKV戦車で蹂躙される。
特にひどいのは南方軍集団だった、彼らはキエフ前面のジトミルで戦線を立て直したソ連軍に徹底的に痛打されていた。
独ソの航空戦は初日に2600近いソ連機を破壊したが、開戦数日以内に赤色航空軍は有りとあらゆる機材を用いて、熱狂的革命精神及び大衆人民精神を総奮起し、ルフトバッフェの航空機と、地上の敵を襲い続けた。
各所でソ連軍はブレスト要塞のように分断されながら抵抗を続け、人民の肉塊を以ってMGの弾を詰まらせている。
「そりゃ動員計画が杜撰で熟練工員労働者を徴兵してて慌てて解除したり、規定弾薬数がガバガバだったり、強い敵にわざわざ真っ向から戦ってるからじゃないですか。
あと毒ガスの乱用でパルチザンが激烈で、元々インフラが悪いのにさらに悪化していき足が鈍ってますよ」
グデーリアンは誰にもそうであるように、喧嘩を売るような口調で言った。
彼にとって自分以外の人間に敬語を使う義理などないし、他人に特に気を使う気はなかった。
そもそも彼は自分の言う通り電撃的な進撃が何故出来てないのか理解に苦しんでいた。
旧体制の老人たちは、未だに塹壕戦と毒ガスと機関銃と会戦主義に凝り固まっていた。
ドイツは開戦直後より、サリン・ホスゲン・イソプロヒルメタンホーホネートなどを乱用している。
その結果、ソ連軍はコミッサール指令やスラヴ人種の組織的虐殺もあり、スターリンの想像以上にドイツ軍に対しての憎悪を激らせていた。
626、ドイツ人が焼き殺した村の数。
それを知る者全てが語り継ぎ、パルチザンとなり、全てのドイツ人を殺し尽くす事を決めていた。
「・・・貴様の言う通りにすれば、勝てると言うのか?」
「出来ますよ、最初からそうしてればソ連西部軍50万人は確実に潰せてましたよ」
「では必要なのはなんだ、言ってみろ」
「まともな戦車による装甲部隊、兵站、そしてそれの指揮権を俺によこせ。
ソ連軍は本格参戦した中国軍と、はっきりとしないが破壊工作を続けている日本とアラスカのケレンスキーのせいで力を分散させている。
これに対してソ連軍は今は慌てているが、そのうち一部を切り捨てて縦深防御を取るだろう。
それが来たら、我々は終わる」
その言葉を聞いたヒトラーは、意外なほど詳しく聞く姿勢を見せた。
何故かは誰にも分からなかったが、敗北の危機を直感していたのもあるだろう。
「理由は簡単です、ソ連軍はシャポシニコフ将軍たちが赤軍を既に立て直しつつあります。
精鋭のシベリア兵団を既に向かわせているでしょう、我々は質量で優勢ではあっても装備に不利であり、我々の足は鈍く、補給線は細い。
よって、これが来る前に全て終わらせます」
「装甲部隊はすぐにはどうにもならん、無から有は生まれんから手持ちのしかないぞ」
ヒトラーの言葉に「だから前から言ってたんだよ伍長待遇上等兵」と言いかけ、グデーリアンは多少取り繕って言った。
「現状の部隊を用いて、南方軍集団を優勢な中央から支援し、包囲を仕掛けます。」
ヒトラーがしばし考えるような様子をとり、30秒した時報告が入った。
北方軍集団の第十六軍が降伏し、さらに17個師団がラトビア地域でウラソフの第二打撃軍に分断されてしまった。
「・・・君ならどうする?」
「海軍の連中で引き摺り出すなりするしかないでしょ」
「・・・あとでレーダーくんに救出を命じよう」
「他の同盟国軍は?」
ヒトラーはやや不愉快そうに言った。
「イタリアとアメリカは義勇軍、ルーマニアは本格参戦したが・・・それくらいた。」
「米軍をもっと引きずり出せばいいでしょ、連中に同盟国の義務として公式な兵力の展開を要求すれば良いじゃないですか」
「将軍とんでもないこと言うな君は!?」
ファシストよりコイツたち悪いな。
ヒトラーはそう思ったが、よくよく考えればドイツ参謀本部の高級軍人のユンカーたちはどいつもこいつもこんなもんだった。
結局俺の責任じゃないから悪くないを突き詰めたエゴイストだ。
参謀本部の悪癖である。
「でも他に兵隊を出せるようなところないでしょ、イギリスやフランスはどうなんですか」
「いや、あー、彼らは・・・急速に態度を硬化させている」
「心当たりがありすぎますね」
グデーリアンはまあそうよなと考えた。
ベルギーやオランダを呼ばなかったのは彼らまで動かすとどうしようもないからだ。
西部軍集団なんて弾薬が足りんので二週間分戦える程度しかない。
「さっさと新大陸からアイツら引き抜いた方がいいんじゃないです」
「・・・分かった」
総統は完全に根負けした。
ナチスドイツのナチズムは、段々と国防軍の軍部独裁の正当性というものに変容する気配を見せていたのだ。
ー
1940年9月、ホワイトハウス
「どうするんだよこれ」
ペリー大統領はリッペンドロップの親書に頭を抱えていた。
ドイツは合衆国の言い分を聞き流し、派兵するかしないかを聞いていた。
ペリー大統領たち政権首脳部は合衆国軍とは違う理由で大規模派兵には消極派だった、理由としては大陸の陸戦に参加して大量に死者を出すと政権が崩壊しかねないのだ。
合衆国はファシスト政権であっても、選挙が存在している。
民主党や共和党といった既存政党が有形無形で妨害されているし、不正選挙確率は以前から高いが更に高くなっているとしても、あるのだ。
誤魔化しが効かない大敗北、それがあるのだ。
更に第一次大戦の不参加の記憶を良い事と思っている人も多いし、支持層の右翼はみんな揃って反戦モンロー!
そもそも副大統領のウッド退役陸軍准将だってそうである!
「どうしましょうね、これ」
その副大統領はどうしようかと困惑していた。
彼も最近、政治というのを理解した。
つまり旧大陸が赤色化し、マルクス主義が実家に帰省し、新大陸だけに生き残り孤立したファシズム・・・夢と希望が存在するとはまったく思えない未来だ。
さらに、合衆国の民需産業たちは外的刺激としてドイツなどの市場に入り込みすぎた、これを完全に喪失する先にある未来は1920年代の恐慌より酷い事態だ。
「・・・対価に何を要求するか、というのも問題ですね」
フォードの言葉に、大統領と副大統領の二人は発想を変えた。
たしかに、これで優位性を持っているのは我々なのだから何かを対価にえられるだろう。
これは、大きな事だ。
しかし、我々は来るべき聖戦を控えている。
本格参戦するのはどうするべきか。
合衆国は新たな手を打つことにした。
ペーパークリップと名付けられた対価の請求、そして暗号名ダウンフォールの用意であった。
ー
同月、日本
日本の政治状況はようやく安定期に入っていた。
第20回衆議院選挙などで未だにしぶとい軍部の政治介入主義者たちとべったりの政友会革新派と中道主義路線の政友会中道派が激しく内ゲバし、政友会が事実上壊滅仕掛けるという事件が発生。
その結果、政権与党だった立憲民政党で良いやと政友会の争いに飽きた国民の支持で町田内閣は長期政権になりそうだった。
最近の日本ではとんと見ない、まともな長期政権になりそうだった。
そんな中で陸海軍統合の統合幕僚会議から東條英機と嶋田繁太郎の両名と"自衛隊"を管理する永田鉄山の三人が呼び出された。
「やはり、対ソ戦かな」
永田はどうしようかと考えていた。
彼は治安戦の役職を牛耳っていたが、対ソ戦論者は変えていなかった。
嶋田は露骨に嫌な顔をし、東條は内心「陛下が望まないだろうしないだろう」と考え、それゆえに何の話か分からなかった。
ただ、良い話じゃないのは分かった。
明らかに面子がそう言う話の人選じゃない。
扉を開けて、総理が入って来たので三人は起立した。
「では、手短に話に入ろう」
町田の顔は、明らかに良い話のそれではなかった。
「アメリカ合衆国から、友好の使者として8000名をハワイに、2500名を東京へ送りたいと言う話を受け取った。
これについてだ」
全員の顔が、険しくなった。
「対ソ絡みですな」
「多分そうだろう、狙いは」
「我が国が動かない事を要求して、かな」
三人の荒事担当たちは、意見を端的にまとめてみせた。
しかしながら問題もある。
「連合国筋ですが合衆国は異常なまでに厳戒態勢を深めています、近いうちに軍事行動に出る可能性は高いと考えています」
「うん、資料は既に見たし総理レクでも聞くね」
「そこを勘案するに、これは連合国を見殺せというのも含んでいそうですね」
「たしかにあり得なくはない話だね」
東條はどうしたもんかなと、総理に尋ねた。
「総理はどうしようと考えております?」
「個人の意見としては、これを受けたい」
三人の顔が驚愕に変わった。
町田は淡々とした顔で、彼の個人的意見を語る。
「私としてはね、日米の争いを私の代あたりで終わらせておきたい。
少なくとも、終わらせる布石は置いていきたい。
それがこの国への私の最後の奉公だと思うんだ」
その意見については、三人ごとに見解が別れたが1番の疑問点があった。
「英国や連合国はどう見るか、ですな」
嶋田は困った顔をしている、海軍は対米戦が避けられないのではないかと深刻に考えていた。
大日本帝国は陸軍は「ソ連が日本海を越えて攻めてくるんじゃないか、朝鮮半島を越えるのでは」と恐怖していたが、太平洋という浴槽の栓であるハワイ攻撃を海軍は恐れていたのだ。
南雲をハワイに送ったのはハワイの小型艦などで有効に指揮できる水雷屋が必要だからであり、こうした人事更新は続けられていた。
既に幾つかの部隊から既婚者などは後方職種に転属するよう開始されている。
最早行き着く先は避けられない。
だがそれゆえに、この避けれるのではないかという言葉が酷く引力を発揮する。
「たしかに望ましいものではありますが・・・」
東條もそれについて、興味はあった。
少なくとも戦争になりましたと陛下に謝罪するより、多難ですが平和の努力してますと言う方が気が楽だ。
「まあ、交渉は腰を据えて文官の方でゆっくりやれば良いと思います。
しかしながら、個人的にこの時期この情勢でこれは、いささか胡散臭い気もします」
永田は引っかかる感覚がして、一応進言した。
町田の返事は短く「うん、だから一応そこを考慮して欲しい。近いうちに飯でも食いながら話そう」だった。
結局のところ永田は、その期間中一部には出動待機命令を出す事を決めた。
それを出す事は権限的にも、議会との兼ね合い的にも、彼ができる最大限の備えだった。
一週間後、陛下の奏上も終え正式にそれが決まった。
陛下の返事は「あぁ、そう。しかし世界は目まぐるしく変わるな・・・」という短な言葉だったが、それ故に中身は詰まっていた。
要するに、この時期の日本の政権はみんな世界がどう変わるか予想がつかず振り回されていたのだ。
11月、大型船は西海岸を出港した。
5隻の船団はシアトルから北回りで東京に入ったものと、ハワイに入ったものがあった。
彼らは予定通り目的地に入港し、着岸し、そして、船倉から多量の--------。
ー
1940年11月26日、アメリカ合衆国海軍ノーフォーク港
その変な船が来たのは、つい数日前だった。
合衆国が対ソ戦に参戦したのもあって弾薬を船に積むのは慣れていたが、その船にはやたらに火薬を乗せろと言われた。
その船は<カルネアデス号>と呼ばれていた、縁起が悪い名前してんなとみんなが笑っていた。
その船は大型船だった、噂ではT3タンカーとかの試作型らしいと言うが本当なのだろう。
ある朝、その船は消えていた。
いつものことだ、海軍の艦艇は夜明け前にスッと消えていく。
その<カルネアデス号>は、合衆国海軍の有力な艦隊に組み込まれてバミューダの北四百二十キロの地点で針路を変更した。
そして、彼女の姉妹艦も一隻針路を変針していた。
ー
1940年12月2日、リッチモンド
コーデル・ハル外務大臣は、合衆国の慇懃無礼な要求に憤慨した。
電報で届いたリンドバーグの要求は、明らかに正気で出すものではなかった。
「我が国がかつて貴国に送った降伏要求文書の礼をこう言う形で返すのが合衆国の礼儀ですか!」
1. 合衆国政府の民主制に対する憎悪・軽蔑を扇動するすべての出版を禁止すること。
2. アメリカ連合国軍及びアメリカ連合国政府と称する組織を解散させ宣伝その他の手段を没収し合衆国政府に対するプロパガンダを行う他の組織も同様にすること。
3. 合衆国政府に対するプロパガンダを助長しているもしくは助長する恐れのある全てを(教師も教材を含めて)合衆国南部の公教育から遅滞なく削除すること。
4. 合衆国政府に対するプロパガンダを行った罪で、合衆国政府が一覧にした全ての軍関係者と政府職員を解雇すること。
5. 領土保全に反する破壊分子の運動の抑圧のために、合衆国政府の指導を受け入れること。
6. 支配地域で見つけられる可能性のある、内戦の共犯者を法廷尋問するとともに、合衆国政府の機関をこの手続きに参加させること。
7. 合衆国政府が行った予備捜査によって浮かび上がった200万人の指名手配犯を直ちに逮捕すること。
8. 武器と爆発物の違法売買の流通を効果的な方法によって防ぐこと。
9. 国内国外を問わず、合衆国政府に敵意を示した政府高官の陳述書を届けること。
10. 全てについて実行する手段を、遅滞なく合衆国政府に知らせること。
これが要求文書である。
しかも十項目全てに変更の要などを認めずである。
「リンカーンでも取り憑いたのですかな貴官らは?」
この強硬主義路線の理由は幾つかあった。
すなわち日本の友好路線に関しての条件である。
その要件とは「連合国国境からの撤兵」「合衆国の資産凍結の解除」などなどを含んでいたのである。
この平沼・ノートに時間稼ぎを失敗したと判断した合衆国は、全ての交渉を打ち切る事を決めたのである。
アメリカ連合国は、総動員と全部隊の緊急展開を発令した。
ー
1940年12月7日午前四時、ハワイ近海
サンディエゴからの合衆国海軍の親善訪問部隊。
その任務の先遣に就いていた合衆国海軍<ウォード>は、僚艦である護衛駆逐艦<ルーベン・ジェームズ>と<グリア>、そしてアストリア改級重巡洋艦の<ミネアポリス>を先導していた。
低空を発進したキングフィッシャー改偵察機が、目標を確認した。
《日の出はボルダー。繰り返す。日の出はボルダー。
目標全て予定通り。》
ー
12月7日午前四時十五分、ロサンゼルス飛行場
ゆっくりと鎌首をもだけてそれは始まった。
B-17はゆっくりとその高度を上げていき、護衛機の編隊と他の僚機と合流すると一挙に目標へ針路を取り始めた。
《デラウェア川渡レ、1208。全て作戦通り!》
ー
1940年12月8日午前6時、アメリカ連合国メーコン、スタンレイ宅
偶々休日で帰宅していたスタンレイは、電話で非常呼集を命じられた。
電話を終えた彼に待っていたのは、泣きそうなミナツキが彼の軍服の上着を握りしめている姿だった。
泣きそうな彼女は瞳を逸らして、上着を差し出した。
何も言わなかった。
彼女は自分を押し殺したのだ。
行かないでくれと言いたかったのを、押し殺していた。
「行ってきます。」
スタンレイは、ベレー帽を深く被ってそう言った。
ラジオはごくごく普通の放送が急に打ち切られ、そして、無機質な声とチャイムが流れた。
《臨時ニュースを申し上げます。
臨時ニュースを申し上げます。
連合国大統領府、12月8日午前6時発表。
アメリカ連合国は、本8日未明、西太平洋において合衆国と再び戦闘状態に入れり。
また、大日本帝国陸海軍は、本8日未明、ハワイ諸島においてアメリカ合衆国軍と戦闘状態に入れり。
先ほど、大統領府外交官からこのように発表されました。》
ラジオ局のアナウンサーはその後小さく、《神様・・・》と呟いている。
「ぱぱぁ?どこいくの」
アルベマールが寝ぼけ眼で目を擦りながら尋ねた。
ミナツキは静かにアルベマールの肩を掴んで、そこで止めた。
それ以上いくと彼女自身を抑えきれなくなるからだ。
スタンレイは静かに、アルベマールの頭を撫でて、全てを終わらせに行く決意を固め、言う。
「パパ、これから少し北に仕事に行ってくるんだ」
「ながい?」
「長くなるかもしれない。
お父さんは
憲兵が迎えに来た音がし、スタンレイは扉を開けて、出て行った。
スタンレイは例えその先が暗黒の世界であっても、戦い続ける事を決意した。
見ていろ北軍め、私は命ある限り戦うぞ。
たとえ世界でただ一国孤立し、領土の大半が占領されようとも、私は絶望しない。
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