行間 作者の独り言(本編を始める前に・・・)

第2話 今でも地元民は『お好み焼き』と言ってます!

 東海地方の某政令指定都市・・・


 音楽の街、楽器の街とも呼ばれ、古くは繊維せんいの町、オートバイの町とも呼ばれていた市だが、全国に知られたB級グルメがある・・・


 それは餃子ギョーザ

 栃木県のU市と共に市民一人あたりの購買額の全国1位、2位を争う餃子の特徴は、何と言っても、茹でたモヤシを添える(トッピングする)こと。このシャキシャキ感が堪りません!


 でも、それ以外にも地元の人々が昔から親しんでいる食べ物がある。それは・・・俗に言う『遠州えんしゅう焼き』である。


 実は『遠州焼き』という名前が付けられたのは最近の事である。地元では単に『お好み焼き』と呼ばれている食べ物だけど、地元の店が東京へ進出した時に、関西や広島と区別する意味で『遠州焼き』と名付けたです。

 今でも地元民は『お好み焼き』と言ってます!


 その最大の特徴は、沢庵たくあんを使う事だ!


 いや、基本的な具材は『ネギ』『紅ショウガ』『沢庵』しかない!!薄い生地に緑と赤、黄色が鮮やかに彩り、醤油しょうゆを刷毛で塗って味付けして、鰹節かつおぶしやサバ節を粉状にした物、すなわちと青海苔をまぶす。二つ折り、もしくは三つ折りにして再度味付けするのは当たり前だ。味付けは醤油がベースなのだが、ウスターソースで味付けする店もあり、どちらが正しいとも間違っているとも言えない。そこは個人の、お店の考えである。

 厚くないから焼きあがるのも早いし、当然、値段も安いから、まさにB級グルメの王道だ。


 なぜ沢庵なのか?

 所説あるけど、有力な説は、元々この地域は大根だいこんの一大産地があり、キャベツが一般的でなかった時代に、保存食として大量にあった沢庵をキャベツ代わりに使ったのが始まりと言われているが、ハッキリした事は今でも分かってない。

 キャベツを使っている店もあるけど、キャベツを使わない店もある。


 そんな遠州焼き・・・いや、地元の人々に敬意を表して、作中では『お好み焼き』で統一させて頂きます。


 政令指定都市、浜砂はますな市西区舞姫まいひめ駅前地区・・・江戸時代に植えられた、東海道の松並木が今でも残る、旧東海道沿いにある老舗お好み焼き屋『夢見草ゆめみぐさ』が今回の舞台である。


 突羽根つくばね みやび   県立浜砂舞姫高校3年生、長女。

 突羽根 手毬てまり  県立浜砂舞姫高校1年生、次女。

 突羽根 陽光ひかる  県立浜砂舞姫高校1年生、長男。


 この物語は陽光を中心に進みます。


 なお、この作品はフィクションであり、作中の地名や店名、学校名は大半が架空の物なので御了承ください。

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