第0話 Dark Fall

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「社長、こんな晩に資料室で何をしているんですか?」

「あ、あぁ、X-能力についての資料を見ていたんだ」

「社長は勉強熱心ですねぇ、私なんて新聞の見出しだけで満足してしまいますよ」

「なんで君みたいな活字嫌いが部長にまで登り詰めたのか、理解に苦しみますね」

「資料が読みやすいからですよ」

「全く、『読みやすい資料の書き方講習』を開いた甲斐があったというものだよ」

「とにかく、早く寝てくださいね、社長。最近あまり寝ていないんでしょう」

「これを読み終わったら帰るよ」

「では、また明日」

 部長は踵を返し、資料室から退出した。

 社長しかいない資料室は、静寂に包まれている。

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 社長はおもむろに口を開いた。

「もうすぐだ・・・『アーマー』が完成しさえすれば・・・ おっともう時間だ、私もそろそろ帰宅するとしよう」

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