エモクロアTRPG

マジックブルーの境界線

マジックブルーの境界線

 エモクロアTRPG

 シナリオ:コーサカ

 イラスト:螺旋巻かたり


 この作品は、私が初めて触れた箱庭さくひんであり、TRPGというジャンルの奥深さを教えてくれた作品でもあります。

 登場人物はいたってシンプルでとても少ないです。

(多分、私にとって初めてだからそう感じるだけかもしれませんが…)

 主な固定キャラクターは、エルフリーデとそのお父さん。

 そして、この箱庭に迷い込んだ3人で構成されています。

 こんなにも少人数なのに、満足感のある内容に感じるのは、それだけこの作品に真正面から向き合い思案するからなんだろうな…。

 全体を通して感じたのが、この作品のプレイヤーが『鋼の錬金術師』や『化物語』あるいは日本の怪異知識等があるかないかで、思案する量とストーリーの内容に影響出るんじゃないかなって思いました。

 勿論それは、『知っているから良い』『無知だからダメ』なんてことはありません。

 かくいう私は、『鋼の錬金術師』はかいつまんでしか内容は知らないですし、『化物語』はキャラソンぐらいしか知らないです。

 知らないからこそ、危機を感じる回数が少なく進んで行くのかもしれないし、知っているからこそを想像できてしまい、回避できたり逆に首を突っ込んでしまったりするのかな…と。


 ※おそらくデフォのルートはこうなんだろうな…ていうのは、

 現代の高校生3人が放課後に過去のドイツへと迷い込む。

 エルフリーデと出会い、彼女の「私をお空に連れてって」という言葉を実現させるために行動する。

 錬金術師である、エルフリーデの父親を捜しながらある疑問が浮かぶ。

『エルフリーデはホムンクルスなのか?』

 その疑問は、エルフリーデ自身も考えるようになってしまう。

 辿り着いた『空』で、父親との再会を果たすが…。

 〇×▽□……

『空』に空いている穴へと飛び込み、現代へと戻り本物の『空』をエルフリーデに見せる事が出来る。

 1年後、エルクシルの効力がきれ『空腹』に困惑するエルフリーデ。

 そして、エルフリーデがホムンクルスではなく人間だったことを知る。


 みたいな感じだと思うんですよ。

 途中の記号部分は、ネタバレ配慮などではなくて、あまりにも卓によって違いすぎるんですよ。

 これは、きっと何種類か見比べた方ならわかっていただけると…思うのですが。

 エルフリーデに対して、一緒に穴へ飛び込むかそれともこの場所に残すか…。

 そういった部分なのですが、エルフリーデが自分自身の事をどんな風に解釈しているか等でもかなり変化するシーンだなって感じました。

 なので、毎回ここのシーンは新鮮な気持ちになるし、だからこそしんどいし泣きそうになります。


 毎回思わず笑ってしますのは、プレイヤーがエルフリーデに「ここはどこ?」と現在地を問うシーン。

 エルフリーデに「ここはドイツです」って言われて、配信的には離れた場所に居るのに、3人同時に「ドイツ?!」ってリアクションになるのがもうね…。

 なんでリモートなのにこんなにもタイミングが合うのかな…すごいですよね。

 あと、ただただエルフリーデが可愛い。

 悶え死にそうになってしまう。

 それから、なんといってもプレイヤーによって変化するエンディングは、覗き見ている我々にとっても最高のご褒美だなって思います。


 多分ですけど…。

 投稿するたびに『今回のエルフリーデ可愛いポイント』とかってコーナー作る気がします(笑)

 それぐらい可愛いんだもの。

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