88皿目  鯖の味噌煮

 缶詰のは苦手なのだが、レトルトパウチのやつと自分で作ったやつは好き。


 実家に鯖が嫌いな家族がいたので、家で出てくることはないメニューだった。初めて食べたのは学校給食である。近隣の自治体では一番まずいと評判のわが校の給食であったが、鯖の味噌煮はおいしかった。

 だが前述の理由で家では出てこないので、自分がある程度料理できるようになるまでは長らく「幻の味」であった。


 作り方については巷にあふれているので譲るとしよう。各自ググってほしい。作成中の失敗談としては、鯖を煮る際煮汁を多めに作ろうと(蒸発する分を考えて)、鯖がひたひたになるくらい水を入れた結果、初期の煮汁が薄くて味噌汁みたいになってしまったことくらいか。それでもよく煮詰めたらそれらしくなったので結果オーライである。


 時間を置いて、食べるごとに煮詰めれば煮詰めるだけ味がしみ込んでおいしいのなんの。煮汁が濃くなりすぎたときは少しずつ水を足して温める。3日目くらいが最高においしいのだが、煮物の常温放置が危険な季節になってきたので冷蔵保存を忘れずに。

 あと問題は骨。骨ごと煮込んだほうが出汁が出ておいしいらしいのでそうしているのだが、鯖の強靭な骨を取りながら食べなければならないので食事風景が若干汚い……。

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