33皿目 たちぽん

 酒飲み垂涎の逸品。であるらしい。


 そもそも「たち」というのは何かというと、北海道の方言でタラの白子を指す。マダラのなら「まだち」、スケトウダラのならば「すけだち」と呼ぶ。たちにポン酢をかけたから「たちぽん」。

 スーパーの鮮魚売り場を偵察してきたところ、一人鍋用か、ごく小さなパックに入ったタラの身やたちを見つけて、これなら失敗しても懐が痛くないやと100gほどのパックを買った。お値段150円なり。

 これを塩もみしたのち熱湯で軽くゆで、氷水で冷やし、教科書通りポン酢でいただく。薬味などは特に用意しなかった。


 残念ながら、自分は酒飲みの割にピンとこなかった。同じ白子なら、鮭のほうが食べやすくて好きだ。

 ちょっとずつかじって食べるとぬちゃぬちゃになってしまい、茹で方が足りなかったのかと再度茹でてみたがあんまり変わらなかった。こういうものなのかもしれない。


 同じ「冬が旬」で「魚由来」のおつまみだと、個人的にはあんきもが一番好きかもしれない。あれはいいものだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る