第12話 菜々子SOS12

「いきなり敵が現れて、滅ぼされて、家族殺されて、必然的に戦いに巻き込まれていく。」

「それが物語の主人公に必要な要素。そう、事件に巻き込まれていく。」

 ドラマやアニメ、ゲームって結局は悲しい物語なのよね。

「結局、菜々子も未来からやって来たもんね。で、主人公の俺は巻き込まれる。」

「ちょっと待ってください!? いつチタマが主人公になったんですか? 私が主人公です!」

 菜々子SOS。最近は菜々子の主人公の立場が危うくなってきたの意味に感じる。

「撃っていいのは、撃たれる覚悟がある者だけだ!」

「おまえはルルーシュか?」

「ふん、若さゆえの過ちというやつよ。」

「おまえはシャアか?」

 似たようなセリフは作品が違えどある。

「私の様に決めゼリフがないと、主人公とは言えませんね。私が地球を救います! ロード・トウ・ピースです! アハッ! 私の勝ちです!」

「クッ、悔しい・・・・・・。」

 何か事件が起こっても平和な二人。これが長生きのコツである。

「では、おまえたちのポジションを頂こう。」

 そこに現代人が現れる。

「おまえは!? ・・・・・・誰だっけ?」

 ズッコケる現れた現代人。

「僕の名前は水野蒼。現代人らしくエスパーだ。ある日、お漏らしをしたら超能力に目覚めたのだ。」

「カッコ悪い・・・・・・。」

「ほっとけ!」

 夢の中で水の精霊ウンディーネと出会った水野蒼は、水を司る者水の騎士に目覚める。魔法の様に水を自由に使う水の超能力者に目覚める。


「で、何と戦うかだ?」

 やっと本題である。

「敵との戦い失くして、物語は無い!」

 毀滅なら侍と鬼。進撃なら人間と巨人。ライダーならショッカー。

「私なら悪の組織ゴエティア。蒼は何と戦いますか?」

「僕は地球を滅ぼそうとする悪意と戦う。現代の悪ってなんだ? 腐った人間の悪意マリス。」

 この辺も置き換えでいいのだろうか。

「私の場合。光の精霊バエル。どう見ても闇の精霊なんですけどね。からの光の騎士バエル。光野菜々子。デビル・スーツ・バエル。ジャパロボ・バエル。侍忍者菜々子。これで6種類の名前の置き換えも完璧。どの世界でもかかってきやがれ! アハッ!」

「こだわるな。これでいいのだ。と自分に言い聞かせよう。」


「なんであろう? もっと悪役を考えて生み出した方がいいのだろうか?」

「仮に○○の精霊卑弥呼。○○の騎士卑弥呼。〇野卑弥呼。デビル・スーツ・卑弥呼。ジャパロボ・卑弥呼。侍忍者卑弥呼。」

「○○の精霊ヤマトタケル。○○の騎士ヤマトタケル。〇野タケル。デビル・スーツ・ヤマトタケル。ジャパロボ・ヤマトタケル。侍忍者タケル。」

「光の精霊ルシファー。光の騎士ルシファー。光野ルシファー。デビル・スーツ・ルシファー。ジャパロボ・ルシファー。侍忍者ルシファー。」

 全てに使用できなくはないが、やはり現代ネームだけが違和感が・・・・・・。属性だとみんな同じ名前になってしまう。いや、拘るな。こだわっていると前に進めない。

「きっと、まだ何かが足らないんだ。現代人の名前の付け方、アカウント名、パイロット名。」

 何か法則を決めないと疲れちゃう。何か法則を身をとしているはずだ。考えよう。


「セーラムーン的に考えると属性の名前は正義のヒーローに一人づつでいいんだよね。」

「別に佐藤や鈴木とかの名字ランキング上位からでもいいんだけどね。」


 ハアッ!?


 その時、何かに気がついた。

「敵役の時は、名字を変えればいいんじゃねえ?」

 新しい視点だ。

「水井、水花、水原、水川・・・・・・。」


 ハアッ!?


「名字が水の熟語なら、それでいいんじゃねえ?」

 うん。水一族だ。水竜。水犬。水猫。水パンダ。水の動物もOK。できる。


 ズキーン!


「いや。同族性のキャラクターを増やし過ぎると苦労するはず。やはり水野は水野一人だ!」


 ハアッ!?


「水野海王ポセイドーン? いや。海王は海だ。水ではない。海野ポセイドーンなのだ。」

 水野ウンディーネ。水竜、海竜は別だ。

「クソッ! 名前を決めるだけでパズルを解いているみたいで前に進めねえ! これじゃあ、まるで迷路だ!?」

 人間は考える葦である。人間は自分の思考回路に迷い込む。思考のラビリンスである。

「ていうか、こんだけ考えて先があるのか? この物語?」

 疑心暗鬼に陥るのも人間。そして四面楚歌と思い込むのも人間。

「ボー。」

 口を開けてボッーとしている人間が一番強いのだ。


「次に必殺技を考える。ペガサスなら流星剣剣? 流星拳?」

 ここにも何か手を加え整理する。拳は剣だ。

「これは星野さん? 星の精霊スター?」


 パキーン!


 その時、何かに目覚めた。

「精霊の名前は困ったら英語読みでいいのか! アハッ!」

 難しく考えていたことを軽く考える。

「水の精霊がレベルアップして進化したら海の精霊になれば一人で足りる。アハッ!」

 もっと簡易に考えていこう。

「で、話を戻す。必殺技をどうしよう? 水の精霊ウォーター? アクア?」

 拳の精霊フィスト。


「次は物語を考える。悪者が現れて戦士が現れて戦うのだ。」

 どれもこれが定番。

「第1話に侵略者がやって来て悪いことをするので、それに復讐するために冒険する定番。」

 対決軸が明確に。鬼、巨人。敵は何?

「人間の悪意? それに対抗する地球の精霊?」

 悪魔と精霊の戦い?

「何でも悪魔、何でも精霊?」

 何でもありになると平成、令和の仮面ライダーみたいだ・・・・・・。仮面ライダーや正義が勝つというのはどうでもよくて、ただ俳優や女優を売り出したいだけで中身のない平成令和の仮面ライダー・・・・・・。大人の事情の金儲けの芸能事務所との持ちつ持たれつですな・・・・・・。


「平和な何も変わらない日常。」

「事件が起こる。」

「精霊と出会う。」

「騎士に目覚める。」


「悪意と出会う。」

「戦う。」

「ピンチ。」

「勝つ。」

「平和な何も変わらない日常。」


「問題は真ん中だな。」

 事件。問題。ミッション。

「毎回の一つの軽い物語。悪い人間に悪意が目覚める。悪さをする。」

 食い逃げ、置き引き、ひったくり。

 他人の足を引っかける。

 電車のホームに突き落とす。

 いじめ、パワハラ、セクハラ。

 隣人トラブル。


「光の魔法! ハイパーメガ粒子砲!」

 そうか。ハイパーメガ粒子砲は魔法だったんだ。アハッ!

「未来の科学技術の元は地球の力だったんだ!」

 素晴らしいこじつけ。それでも丸く収まる整合性の高さ。素晴らしい。

「未来のロボットの科学技術は魔法、地球の精霊たちの力だったのだ。アハッ!」

 精霊の力のロボット。グランゾートやレイアースの置き換えのような感じもするが、まあ、いいや。でも、それって昔過去の作品でやったような。使用済み? いや、そこからの発展・進化版にすればいいのだろう。

「魔動力? 魔法力? 魔力? 精霊力?」

 力の源、地球力。


「悪役をとことん悪くしよう。」

 殺す。潰す。ペッチャンコ。ああ~、ペッチャンコって、かなり悪い言葉だったんだ。


「痛い!?」

 道を歩いていて少しも道を譲らない悪意ある人間が半分避けて道を開けている善意な他人を吹き飛ばす。

「クスッ。」

 調子に乗っている、気分が悪い、デリカシーがない悪意ある人間。

「なんて乱暴な!?」

「ああ! なんか文句言ったか?」

 すごむ、脅す、威嚇する。悪意のある人間は最低である。

「ワッハッハー!」

 弱い者いじめをするゴミの様な、粗大ゴミな悪意のある人間。こういう人間がいるから地球から戦争が無くならない。

「クソッ。」

 ただ悔しがり何事も無かった様に復讐を諦める善意な人間。過ちを繰り返していたら地球から争いが無くならないからだ。


(契約成立。愚かな人間よ。我が体となりて、死ぬがいい。)


 その時、悪意ある人間は悪意ごと悪魔に食べられる。


「私の名前は悪魔バエル! 人間の悪意に呼ばれてこの世界にやって来たのだ! ワッハッハー!」

 悪魔は人間の悪意が大好物であった。

「地球は人間の悪意によって滅び去るのだ! ワッハッハー!」

 悪魔バエルが地球を破壊し始める。


「そうはさせるか! 水の騎士ウンディーネが相手をする!」


 ん?

 んん?

 んん、ん?


「新たな疑問が発生した。」

 進化論として、


 水の精霊ウンディーネ

 水の騎士ウンディーネ

 水の侍忍者 蒼

 水を司る者 水の超能力者 水野蒼

 水のデビル・スーツ・ウンディーネ。

 水のジャパロボ・ウンディーネ


「水の騎士はウンディーネではない?」

 その方がいいのかもしれない。

「水の騎士アクア? 水の騎士マーキュリー?」

 マーキュリーバーキュンで考えてみよう。


 水の精霊ウンディーネ。

 水の騎士マーキュリー。

 水野侍忍者 蒼。

 水を司る者 水の超能力者 水野蒼。

 水のデビル・スーツ・ウンディーネ。

 水のジャパネット・ウンディーネ。


「マーキュリーは水星の騎士だから。水の騎士はアクアの方が良い。」

 ということは、一人で二つの名前がいる?

「これで水の問題は解決。」

 前に進める。


「敵役の幹部!」

 妥当に七つの大罪の悪魔でいいだろう。

「雑魚!」

 ゴエティアの72体の悪魔。

「魔王? マリス? それとも魔王ドラゴン・キング? はたまた宇宙の帝王フリーザ?」

 冷蔵庫が支配者っていうのも、やっぱりどうかと思う。鳥山明、キャラクターネームをつけるのが苦手で無理で楽したのだろうな。ここからも分かるが名前など何でも良いのだ。


「今までにこれだけ考えた作品があっただろうか?」

 史上初ですな。アハッ! いつも適当に作っているのが丸わかり。

「もう物語に入って行って良いのだろうか?」

 それは書けば分かる。何事もやってみないと分からないのだから。


「敵を考えよう。」

 幹部七つの大罪。置き換えれるだろうか?


ルシファー   傲慢 傲野

サタン     憤怒 魔野

レヴィアタン  嫉妬 海野

ベルフェゴール 怠惰 怠野

マモン     強欲 欲野

ベルゼブブ   暴食 食野

アスモデウス  色欲 色野


魔の精霊サタン

魔の騎士サタン? デビル? サンタ?

魔の侍忍者クロ?

魔を司る者 魔の超能力者 魔野黒?

デビル・スーツ・サタン 

ジャパロボ・サタン


「完成ではないが、まあ~できる。何とかなるだろう。」

 もうこれで死角はないのか?

「いや、敵側は〇野ではなく〇原とか〇井とかに変えればいいんだ。アハッ!」

 まあ、何とかなるだろう。


「災害?」

 ロナ・ウイルス。難民。貧困。戦争。ゲイ。ホモ。レズ。両刀使い。大気汚染。森林伐採。オゾン層の破壊。ありとあらゆる災害を悪魔の仕業として、そこに至る人間の悪意。小さなものから大きな物まで。

「日常?」

 ドラフト会議で抽選でくじを外した。これも悪魔の仕業。池袋で上級公務員は人を殺しても刑務所に行かない可能性があった。これらも悪魔の仕業。100円玉を落としてしまった。これも悪魔の仕業に違いない。家賃を払うお金がない。これも悪魔の性。

「私は悪くない!」

 こういう自分勝手で自己中心的で、他人の性にしたり、他人を攻撃するような軟弱な奴が悪魔に魂を売って死んでしまう。

「こんだけ物事を複雑にプロも考えてアニメを創作しているのだろうか?」

 ドラえもんやアンパンマンでそれはないね。毀滅も進撃でもあり得ないね。

「もっと単純に考えて、最後に派手な戦闘シーンかライブがあれば一般大衆などは喜んで見るのだから。」

 やはり一番は単純で面白く同じことの繰り返しで分かりやすいである。

「同じことの繰り返しで楽してお金儲けができればいいのか?」

 置き換えれば、子供たちに夢と希望を与え笑顔にしようということ。

「大人って、いったい・・・・・・。」

 やめよう。どんどん話がそれていく。


 地球。水と緑の美しい星。人間が笑ったり泣いたり平和に暮らしている。しかし一部の人間の悪意が地球を滅ぼそうとしていた。


「一部の人間の悪意が地球を滅ぼそうとしているの。あなたは水の精霊の騎士となって、人間の悪意と戦うのよ!」

 力説する水の精霊ウンディーネ。

「何を言っているのか分からないんだが?」

 水野蒼には何のことなのか分からない。

「分かりやすくいうと・・・・・・学校帰りに買い食いをすることはダメでしょ。でも校則を破って飼い食いをする一部の生徒がいる。それは校則を破りたいだとか、悪いとされていることをしてみたいとか、人間の欲求よ。そこの悪意に取り憑かれて人間が悪魔になってしまうの。」

「そんなバカな。」

 蒼はウンディーネの説明に納得がいっていない。

「ギャアアアアアアー!」

 その時だった。校則を破って買い食いをしている生徒の姿が悪魔に変わっていく。

「なんだ!?」

 蒼は初めて人間が悪魔に変わる場面を見た。

「どう? 私の話を信じる気になった。」

「は、はい。」

 体験して碧は水の精霊ウンディーネの話を信じることにした。

「私の名前は悪魔バエル! 地球を滅ぼしてやる!」

 バエルはビームを吐き出し街を破壊し始める。

「戦うのよ! 蒼!」

「はあっ!? あんな化け物とどうやって戦うんだよ!?」

 生身の一般大衆の人間が悪魔と戦うのは無理である。

「精霊の騎士。エレメンタル・ナイトになって戦うのよ。」

「エレエレ・・・・・・?」

 頭の弱い蒼には分からない。

「エレメンタル・ナイトよ! いいから私の言う様に言って! ウォーター・エレメンタル・ナイト・変身って。」

「変身? なんでそこだけチェンジじゃないんだろう?」

 蒼は細かいことが気になって仕方がない。

「そんなことはどうでもいいのよ! さっさと変身しなさい!」

「はいはい! 怒らないで!」

 蒼は覚悟を決める。

「ウォーター・エレメンタル・ナイト・変身!」

 蒼の姿が水の精霊の騎士に変わっていく。

「水の精霊の騎士! ただいま参上!」

 蒼は水の精霊騎士に変身した。

「うおっ!? 僕の姿が変わった!?」

「さあ! 蒼! エレメンタル・ナイトとして悪魔と戦いなさい!」

 悪魔退治を促す水の精霊ウンディーネ。

「無理無理無理無理! 僕がどうやって悪魔なんかと戦うんだよ!?」

「あなたは水を司る者なんだから、つべこべ言わないで戦いなさい!」

「ギャアアアアアアー!」

 蒼の背中を思いっきり押し死地に追いやる水の精霊ウンディーネ。

「なんだ? 貴様は?」

「僕は水のエレメンタル・ナイトだ!」

 名前を名乗る蒼。

「なんでもいい! 邪魔する奴は皆殺しだ!」


 ここで日が変わる。一度に書いてしまえなかったのは残念ではある。しかし書くことによって新しいワードやこんな感じかなというのが分かってくる。

「人間の負の感情。それが悪魔になる。」

 悪意だけではないのかもしれない。人間の悲しいという気持ちも悪魔を呼び寄せるのだろう。

「1話5000字も超えれば十分。」

 次はヒロインでも考えるか。

 つづく。

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