女子会ボナペティ

闇野ゆかい

第1話隣に居てくれる幸せ

春と付き合って三年が経過したが、好きだという気持ちが冷めることは一度もない。

愛の営み──といってもまだその行為は怖くて及んでいないけど、急かされておらず、過ぎ去っていく日々は彼と居れるだけで楽しい。

講義終わりやバイト終わりでも二人で居られる時間を作ってくれて関係は良好なままだ。

彼が高校を卒業し、県外の大学に進学するため地元を離れて、遠距離になったが不安はそれほどわかなかった。

私も高校を卒業すると彼の後を追って、彼が進学した大学へと進んだ。

独り暮らしをしたいと意見を口にしたときは、両親からは多少ではあるが反対された。


無事に独り暮らしの了承を得られ、彼と会える時間をとれるようになり、現在──変わらず、彼と幸せなひとときを送っている。


春が暮らしているアパートに訪れ、彼とテレビゲームで対戦をしているところだ。

「ああぁ。それずるいだろ、夏花ぁっ!」

「ずるくないよぅーっだぁ!いけいけぇ~!」

「俺だってぇ~!おりゃあぁー!」

ゲームが白熱して、三時間もゲームの対戦に費やしていた。

ゲームを終え、食事に移る私たち。

「あぁ......あっぢいぃ~よぉ。あれは無しにしない?」

「毎回じゃないから良いじゃん......って、勝てないもんっ春に!」

「そうだけどさぁ......温める?夏花」

不服そうにこぼして、おかずを温めるかを訊ねてきた。

「そのままで良いよ、春。それより──」



食事を摂り終え、春のベッドに移動して壁にもたれ掛かり、足を伸ばす春の太ももに頭をのせ、寝る体制になる私。

私たちはおもいおもいにマンガを読み始めた。


私と香河春のゆったりと過ぎていく時間が楽しい。


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女子会ボナペティ 闇野ゆかい @kouyann

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