第55話 「10.猫探し完結に添えて。」

 後日談になります。


 その後の、東雲さんとチャコちゃんの対面は、実に感動的なものだった。

 東雲さんは、チャコちゃんを抱きかかえると、チャコちゃんに頬を寄せる。そして、涙を浮かべながら喜んだのである。

 東雲さんがチャコちゃんに大好物の「鮭のキャットフード」を沢山食べさせてあげたことは言うまでもない。


 「木村さん、桃介さん、ありがとうございます…(嗚咽)、チャコちゃんもありがとうって言うのよ。」

 東雲さんは、今度はやっと安堵の笑顔を浮かべながら、そう言ったのである。


 「僕らも見つけられてよかったですよ!真面目に命懸けになりましたけどね。」

 僕は、苦笑しながら、東雲さんとチャコちゃんを眺めていた。桃介は、ニコニコして僕の傍らにいる。


 大塚の街をずっと見てきた東雲さん。年輪を重ねながら街の様々な変化をこれまで見てきただろう。僕はこの大塚の探偵だ。大塚に生きる人の役に立ててよかった。そんな想いである。

 「東雲さん、お元気で。何か困った事があったら何時でも言ってくださいね。(木村)」、「またお話しましょう。(桃介)」

 僕らは東雲宅を後にしたのである。


          

 ★    ★    ★




 

編集後記



 全9回に渡る「桃介の猫探し」完結致しました。私の拙著をお読み頂きありがとうございます。

 「この探偵は事件をいつ解決するのか?」疑問あったかと思います。54話にして、初めて解決したのです。


 この著作に関わりました関係者の皆さまには感謝です。特には、たかちゃんには、いま、電話を致しまして報告しました。東海地方におりましたね。ガンバレたかちゃん。

 また、かなり感想をくれた荒井博文くん、また○○さんをはじめとした小説家の皆さま(複数。名前が出していいかわかんないんで。)、沢山の読者の皆さま、誠に皆さまご愛読ありがとうございました。

 これをもって結びに




 もちろんしないのであーる!

いよいよ、

 本編〜街の仲間と純愛と〜 


 エンディングにむけて一直線に走り出してしまうのである。

 始まりの終わりなのだ!のだのだ。全国野田ファンの皆さま宜しくお願いしますなのだ。

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