第45話 「1・事件だ事件だ猫探し」

 桃介の猫探し(家出猫を探せ)ーーー❶


 京都から帰った僕に対して、桃介から僕へこんな声かけ、報告があり始まった。


 一一一 駅前でビラを配ってたら僕らの噂を聞きましたよ。話を聞いていたら、なんと仕事の依頼でした。(吉田桃介)


 「優しい探偵さんがオオツカにいるって聞いたけど、この探偵事務所ですか?」


 「はあ。木村さんかなあ。僕かも…。」


 「まあまあのいい男なんだってきいたわよ。あなたハンサムよね、あなた?」


 「はあ。どうでしょう。どんな系のハンサム?イケメンなんですか?木村さんは濃い顔ですよ。」


 「そおお、ソース顔なんて言葉あったわよねえ。最近言わないのかしら。草○さんみたいな人ならいいわあ。」


 「いやあ草○さんは、まあまあのいい男ではなく、凄いいい男ですね。」



 一一一しかし噂って怖いなあ。3年もやってるとクチコミがあるんだな。(木村玲)



 その方から依頼があり、桃介は探偵事務所に招いて話を聞いたということだった。


 東雲文子しののめふみこさん、86歳独居女性。昔は駄菓子屋をしていたが今は畳んだとか。輝くような真っ白い髪のくせ毛に、小さなフレームの丸メガネをかけた、知的エレガントで、優しい目をした女性である。その日は、花柄デザインのスボン、黒いトレーナーに灰色のカーディガンを羽織るというような80代としたら、かなり若づくりな出で立ちだった。



 桃介との面談はこうである。

 

 「うちのチャコちゃんが居なくなっちゃったのよお〜。」


 「はい。今日、代表の優しい探偵の木村は、出張してまして。先生より優しいかもしれない助手の吉田です。大変でしたね?」


 「あ、それでね、だからね、」


 「まあまあ。私は逃げませんからゆっくりお茶でも飲みながら。」


 「ゴクゴク(お茶を飲む)

 ふぅー。だからね、チャコちゃんが帰って来ないの。もう6日よお。猫ちゃんをね、私は家の中で飼ってるのよ。でもね、外にたまに出ちゃうのよねえ。」


 「はあ。」


 「だからね、最初から話すわね、チャコちゃんがね、血だらけで帰ってきたのよ。」


 「血だらけ?いつ?」


 「だからね、逃げ出す前の日よ。」


 「ははあ。逃げ出す前にも、外に逃げ出して、そして傷だらけで、帰ってきたわけですね。それは、大変でしたね。病院は行きましたか?」


 「そしたらね、うちの子はね、勇ましいのよ〜。」

  (行ったのかな?なかなかに噛み合わない。)


 「身体の前に傷をつけるって事は、逃げないって証拠らしいのよね。うちの子は勇敢なのよ、猫の喧嘩よね、センセイが言うのよ。」


 「そういうものなんですか!面白いですねえ。ハハハハ。」

 


 「ちょっとあなた笑ってる場合じゃないわよ、真面目に聞きなさい。」


 「ごめんなさい。てへぺろ。」


 「でね、家に帰って、抗生剤をキャットフードに入れたわよ。すぐ食べさせなさいっていうから。」


 「飲ませられましたか?」


 「消えちゃったのよ。キャットフードを食べさせようとしたら、居ないのよ!」


 「なるほど。」


 「居なくなっちゃったんですね。それで居なくなり6日目ですか?」


「そうなのねえ〜(困り顔)いつもなら、その日に帰るのに……。」



 東雲さんの話は、永遠に終わらなく続いたらしい。








🔶猫探し編 〜家出猫を探せ〜

 さあ、はじまり、はじまり!


 地味かなあ。あまりプレビュー伸びす。

 一見、こんなありふれた日常の中から、ふとした幸せは生まれて来るのである。街の仲間がいよいよ大活躍するのかもしれない。正直は、着地点だけは決まっているが、まださっぱり内容を考えていない作者なのである。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る