第22話 「大塚医院と健康ブレーブス」

 

 はじめまして、こんにちは!はじめまして、こんにちは!ナゲットチキンバーガーセットダブルサイズ、メガ盛りは、いかがですか〜?↑



 というわけで、みなさん、こんちは(◍•ᴗ•◍)


 「緊張、緩和、緊張、緩和」この連続で行きたい。

 「情報屋の電話」が、気になるところだが、容赦願いたい。




 カランコローン


 「こんにちは〜!あっ、きむらく〜ん。」


 「鳥谷とりたにさん、お疲れさま。」


 「どうしてんのぉょお〜。さ、い、き、ん?」


 「いやいや。普通です。」


 「なんかいい事あった顔してるわ、よ?」


 「はあ。まあ。まあ。」


 僕は、事務所から自転車で10分の大塚内科外科クリニックに、定期受診に来ていた。

 

 僕は慢性腎炎の持病があるのだ。受付事務のおねえさんは5つ年上くらいの明るく、ややもすると馴れ馴れしい女性だ。もちろんに人は見てるはず。


 「木村さ〜ん。診察室にお入りください。」鳥谷さんに促されて僕は診察室に入る。


 「おっヨシ。お疲れさま。」


 「おっれいくん。」


 医師の「ヨシ」は、居酒屋でも述べた軟式野球チー厶「大塚健康ブレーブス」のメンバーで、町医者だ。


 なぜかこのチームは医療関係者で成り立っていて、看護師の桃介も、もちろんにだか、友好的に受け入れていた。野球はやはりキングオブスボーツだな。


 「この間の試合大変だったね。」


 「あれな。ノリさん危なかったよね。」


 「危ないよなあ。怪我なく良かったよ。」    


 ことの顛末はこうだ。相手チームの左の速球派が、右打ちの達人「ノリさん」の内角をグイグイせめてきた。そして5球目に背中あたりに速球がきた。かなりのビンボールだ。


 「ノリさん」・「杉町すぎまちさん」の40歳コンビは仲良しだ。筋肉ムキムキ爽やかボーイ杉町さんが「ちょっとそれは危ないよ」とマウンドに注意に駆け寄る。しかしここで相手投手が「文句あるか?」的に睨んだからイケない。


 「ちょっとそれないんじゃないですか?」赤い服の監督兼プレイヤーのあわちゃんも続けて駆け寄った。熱い正義感の勇者なのだ。ただ自制心はもちろんに強い。


 あれよあれよと言う間にマウンドに全員集合した。


 「粟ちゃん駄目よ。」温和な長距離砲キャプテンのひらちゃんは仲裁に入る。


 僕、「北村さん」、「ヨシ」、「正和君」、「有村君」、「住山さん」、「桃介」、「笹木君」、「鍋ちゃん」みんなが駆け寄って、不穏になった。(煩いキイチは欠席)


 結局は、相手監督が「一礼」して謝まり、話はついたのだ。


 「まあ、何も無くて良かったよね、ヨシ。」


 「外科医がいるから万が一はだいじょうぶだけどな。」


 「まあね。」


 まあ、こんな風に大塚の街はなかなかに繋がりが強いチームワークなのだ。

 ちなみに俺は右投げ左打ちの下手くそで、医師のヨシは中継ぎ投手である。投げられるドクターなんて日本中探しても、なかなかいないだろうな。


 希望があればポジション、名前、癖、みんな話せるが、これくらいにしておく。


 なんだが、探偵でもなく、病院でもなく、野球の話になりまちたとさ。


 しかーし。

 しっかり「情報屋」に話は繋がるのだ。


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