「彼氏欲しい」という幼なじみを全力ヨイショして彼氏を作る手助けをしようとするも、その横で幼なじみ本人の手によって無駄にされる話。
水草。
マジで?
「あー、彼氏欲しい。」
「どしたん急に。話し聞こか?」
「話聞くも何も、そのまんまやん。それ以上でもそれ以下でもないわ。」
「いや、それはそうやけども。それにしたって急やん。今まで1ミリもそんな素振りなかったやろ?」
「まぁねぇー。あんまり興味なかったから。でもね、周り皆がくっついてく中で1人だけ彼氏居ないんよ。で、他の子達の幸せそうな顔みてるとね、最初はぶち壊したろかってなるんだけど、少しづつ虚しくなってくるの。分かる?この気持ち。」
「お、おう。じゃあ俺の友達でも紹介してやるよ。」
「あ、うん。ありがとう。」
「なんだよ。せっかくお前のために紹介してやるのに、なんでそんなにぶずーっとしてんだ。」
「いや?別に?なんでもないですよー。」
☆☆☆
「こいつ、俺の友達な。んでこっちが俺の幼なじみ。」
「「はぁ。」」
「なんでそんなに2人ともやる気ないの?一応お前らのためにやってんだけど。あ、こいつな、めちゃくちゃ料理上手いよ。涼太料理上手い子好きだったろ?」
「あ、うん。そうだね。」
「なんだよ。素っ気ねぇな。こいつの料理見せてやろうか?ちょっと待ってろ…、ほら、あった。こんなの、凄くね?」
「え、これマジ?ほんとに作ったの?この子が?」
「あぁ、マジだ。俺ん家で作ってるの目の前で見てた俺が保証してやる。なんなら母さんに連絡して証言してもらってもいいぜ。マジでこいつは料理が上手い、和洋中なんでもござれで、なおかつスイーツも作れる。どうだ?完璧だろ?」
「あー、そうだこの前コオロギの佃煮買ってきたんだけど食べる?」
「お前さぁ、なんでここでそんな話出てくんの?頭イカれてるよ。」
「イイじゃん、美味しいぜー?」
「あー、やっぱり彼女には僕よりふさわしい人が居るみたいだよ?」
「うーん、ダメかね。じゃあ次だな。」
「あ、ちが、あー、もういいか。」
☆☆☆
「どう?こいつ、俺の幼なじみなんだけど、彼氏欲しいらしくてさ。俺の友達で彼女いないやつ紹介してやるってなったの。」
「あ、うんそうですね。」
「どう?本人の目の前で言うのもなんだが、お前の見た目の好みには結構当てはまると思うんだけど。」
「そうですね。」
「ねーねー、そういえばさ、最近またブラがきつくなってきてね。今度一緒に見に行ってくれない?」
「いや、俺じゃなくてこいつに言えよ。」
「あ、遠慮させてもらおうかとぉ。」
「ね?ほら私と行くしか君に選択肢は残されてないのだよ。」
「いや、俺じゃなくてお前に選択肢がねぇんだわ。」
☆☆☆
「なんでお前そんなに邪魔するかね。一応お前のためにしてるつもりなんだけど。」
「あのねぇ、余計なお世話だよ。」
「まぁ、確かにそうかもしれないが、俺はお前の力になってやろうと思ってだな。腐れ縁かもしれないが、これでも幼なじみだしな。」
「それが余計なお世話だって言ってるの!そのせいで言いづらくなったんだから。」
「あ?何が?」
「私が好きで付き合いたいと思ってんのがあんただよってこと!」
「マジで?」
「マジで。」
「今日は4月1日じゃないぞ?」
「嘘じゃないっての。」
「鋤で突き合うってどんな状況?」
「いや、農具じゃなくて、感情。」
「マジで?」
「うん。好きです付き合ってくださいってこと。言わせんなよなぁ。」
「付き合って何すんの?」
「イチャイチャ?」
「どんなことからそう呼べんの?」
「家行って料理したりとか、その家族と仲良くなったりとか?」
「それはもう違う気がするね。しかも既にやってるね。」
「一緒に出かけるとか?」
「よくやってるね。この前お前に連行されて下着見に行かせられたね。」
「えっちなことしたりとか?」
「それしかないの?残ってたボキャブラリー。なんと言うか雰囲気ぶっ飛んだ気がするけど。」
「そんなもんじゃね?付き合っても今とあんまり変わんなさそう。じゃあ付き合うおう。」
「え?マジで?」
「まじまじ。さー、デートに行きましょー。今日も私の下着選んでくださいな。」
☆☆☆
作者です。
はい。超短編です。会話文しかない上に、本人たちの名前すら出してません。
一時の感情で作り出した小説です。後悔もしてないし反省もしておりません。
まぁ、初ラブコメなので、至らぬ点もあるし、なんなら小説として成り立ってすらない気がしますが。
女の子のスペックは、
料理上手、スタイルよし、顔も結構。それなりにモテるけど、あんまり告白はされない感じ。
男の子の方のスペックは
料理上手、平均身長程度の身長と、まぁ、ちょっとイケてる?ぐらいの中の上から上の下ぐらいの顔。でもノリよくて性格もいいので結構モテる、けどやっぱり告白されない。
こんな感じかなぁ。
「彼氏欲しい」という幼なじみを全力ヨイショして彼氏を作る手助けをしようとするも、その横で幼なじみ本人の手によって無駄にされる話。 水草。 @marimoro
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