第29話 短編 黒百合に込めた想い山崎 御幸視点

山崎御幸視点


私は盗聴した後、すぐには行動に移さなかった。

焦りは禁物…………――あと2週間もある。


わたしは、土までブレンドした、そろそろ花を咲かせる黒百合を眺めながらお兄ちゃんのことを考える。


黒百合を育てている理由は、この臭いがパニック発作で嘔吐した時のお兄ちゃんの記憶を嗅覚から脳を刺激してあの時のことを思い出させて、私を興奮させてくれること……


それと私も一応女の子……


好きな人への想いをこめた黒百合をほかの人に知られないように好きな人の近くにそっと置いておく…

送り主がわからないまま、相手がそれを手にとれば必ず結ばれるという逸話があるからだ。


「あ、アブラムシ」

私の大切な黒百合の匂いにつられたアブラムシを手で潰す。


お兄ちゃんに近寄るやつはみんなこのアブラムシと一緒……。美歌さん達みたいな害虫はお兄ちゃんにはいらない。


「はぁーお兄ちゃんもお兄ちゃんだよ……自覚がなくても虫は寄ってくるんだから気をつけなきゃ」

1人呟きながら黒百合の匂いを嗅ぎうっとりする。


「黒百合の花言葉は「呪い」「復讐」「愛」「恋」私達の関係にぴったりだよねお兄ちゃん」


匂いを嗅ぎ鼻にその臭いがこびりついたまま、やることを思い出したのか彼女はパソコンに向かい何か操作し始める。


彼女の影は確実に鉄心に近づいていた。


――――――――――――――――――――

作者余談欄

いつも読んでくださりありがとうございます!

よければハート等貰えると嬉しいですっ


ヤンデレて書くの難しいですね‥‥、ちゃんとヤンデレ感が出るよう頑張って書きます。

残り3話程度の予定です。名前は出せませんがいつもハート下さりありがとうございますっ書く意欲になってますっ!

知り合いからはラブコメじゃなくてサスペンスやんてツッコミが入りましたがラブコメです‥‥

ここ3日ほどで100pvを超えて驚いてます  ( ; ; )ここまで応援してくださり本当に感謝してます。

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