第26話 私の彼への想いとポンコツ恋愛感

注意⚠︎少しピンクな会話が沢山あります!嫌な方は飛ばして下さい。


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保健室内、先生は2人とも目が腫れていることに驚いていたが、体調が悪いと伝えたらベットを貸して下さり、私と真昼ちゃんは区切られたカーテンを中だけ開き対面する形になる。


「それでです、美歌さん事実はどうなんですか?」

「うん、……」

御幸とはもう縁は切った、レインだってブロックしてある。別に誰かに話すなとは言われてない、もし話したとしても私の性格と立場を利用してどう転ぼうとも彼へ噂が向くようになっているのだろう。


「あのね、真昼ちゃん……」

……でもそのことを話して彼女は今の関係でいてくれるのだろうか、そう考えてしまい口をつぐんでしまう。


そのことに気づいてか


「美歌さん、ゆっくりでいいんですお願いしたのはこっちなんですから」

「うん……」

「美歌さん……私の目を見て下さい」

……そこで私は自分が俯いて話してることに気づき彼女の目を見る、

……とても大きなまんまるとした瞳、まるで吸い込まれそうになる。そして何かを覚悟したようなそんな目をしていた。

何を悩んでたんだろう……私は鉄心くんに酷いことをした、御幸とはもう縁はなく観察する必要もない……、彼女が言っていた巻き込まれるという言葉が気になるけどこのままで…、このままでいいわけがない!


「真昼ちゃん私のこと嫌いになっていいよ」


そう切り出し真昼ちゃんに全てを伝える。初恋の人の自殺した原因を知りたかったこと、そのことを鉄心くんが知っているはずだということ、御幸という少女に会ってから鉄心くんを観察していたこと、そして彼女に頼まれて掲示板のことを伝えた後、ケータイを貸した時にレインで告白して振られて酷いことをされたと送られたことを伝えた……。


「そんな、じゃあやっぱり師匠は何も……悪くないじゃないですか」

「そう…だね私酷いことしちゃったよ……鉄心くんに取り返しのつかないことしちゃった」

「美歌さんもそんなお願いされてずっと迷って苦しんでたと思います、でも教室できちんと違うと否定して彼を抱きしめるくらいした方が良かったです」


「抱きしめる……?謝うとはしたんだけど、もう新くんに殴られた後でショックを受けちゃって……どんどん罪悪感が強くなって声が出なくなって……」


抱きしめるのは分からないけど真昼ちゃん元気が出るって言ってたから、抱きしめた方がよかったのかな、いやいや男に平気で抱きつくなんて!好きでもない人に……


「師匠このままだと良くないですね……」


その通りだ、どんどん今この時でさえ状況は悪化してる。


「うんどうしたらいいのかな……」

「今から弁明しても遅いですかね……?」

あのクラスの雰囲気、彼を庇う人はいたけど彼は罪を被るように振る舞った。立場も考えず私に土下座して、中学校の友達を拒絶して、真昼ちゃんに声もかけないで……


「…………」

もし私が違うと言っても、もう遅いのかも知れない……もっと早く俯いて歩かず、早くに教室について1人1人に謝ってたら……

「律儀だな美歌は」鉄心くんの言葉を思い出す……もう時間さんになってしまったけど、距離を感じつつ、律儀について考える。

律儀とは実直という意味。

実直‥‥そんなんじゃない私は……常に家では完璧を求められてた、立場、振る舞い……父が政治関係の仕事をしており、母親も片手間だが父を手伝う形で秘書の仕事をしているのも関係しているのだろうか‥‥私は常に家でも、学校でも生徒会として周囲の期待に応えてきた……。そしていつからか周りの評価を知らない間に気にするようになっていた。

「隠れメンヘラというかあざといとかか?」彼の言っていたことはあっていた。彼は私の知らない私を見ていた。私は変わらないといけない少女を退けて彼を守れるくらいに……


いつも遠目に見ていた、最初は観察目的でドキドキしているだけだと思っていた、でも数ヶ月彼を見ている間に自分でもこの鼓動は緊張だけじゃないと気づいてしまった……

いつのまにかその優しさと誠実さに触れて……途中からは見惚れてしまっていた。 もう‥‥‥吹っ切れよう!この罪悪感ですら利用しよう、彼へ尽くす力として

「真昼ちゃん」

「はい?……」

この子もきっと……鉄心くんに好意があるはず……伝えないのはここまで私を導いてくれた彼女に対してフェアじゃない


「私鉄心くんもらっていいかな、ううん違う私の立場とか全部鉄心くんにあげるのそれで噂なんて気にならないくらい彼の側にいて守るし、彼に尽くす」


詩音のことはその後でもいい、私も急ぎすぎた真昼ちゃんの言う通り彼がそんなことをするばずがないのだから彼との時間を増やしてゆっくり後で聞けばいいんだ


「えーと、どういうことですか?真昼よくわからないです?」


困惑してる彼女を見て、焦りすぎ、自分の中で完結させてしまって口走ったことに対し頬を赤くして言い直す。


「すぅーはぁーうん……だからね私鉄心くんに告白して彼女になって尽くすてこと…

「噂なんて吹き飛ぶくらい」」

最後は恥ずかしく小さな声になってしまう……


「…………ええー!!あわわ」


彼女は心底驚いている。あわわとか分からないことを言って、わたしは会話を続ける

「真昼ちゃんライバルかなってだって今回だって鉄心くんのために私と話してさ、クラスでも凄かったし異性として鉄心くんのことどう思ってるの?」

あの時の彼女は女性の私から見てもカッコ良かった。


「え、ええー!!師匠のことは好きですよそれはあわわええー!人としても好きですけど、大きな手も好きだし、異性としても……」


そのまま彼女はポンという音、頭から湯気が出てるのかと錯覚するくらいに混乱してるのが分かる。


‥‥少し時間が経ち落ち着いたのか


「い、異性としても好きだとおもいましゅ」

……やっぱり真昼ちゃんも、噛んでるのは気にしないことにした、彼女はきっと恋というものの自覚がまだないのだろうと思い聞く


「私と鉄心くんが付き合ったら嫌?」


そう聞くと彼女はわざわざ抱きしめる動作や撫でるように手を動かす動作をしながら

「えーと抱きしめたり、抱きしめられたり頭撫でられたりはできます?」


「私嫉妬深いから……難しいかも」


敵に塩を送るようなものだがそう伝える。というか抱きしめられるとかの後半は妄想だよね?そうだよね真昼ちゃん……


「それは……嫌です!」


強く否定する彼女、そんなに抱き心地がいいのかな鉄心くん‥‥などと想像してしまう。会話続けようと真昼ちゃんに問うように尋ねる。

「じゃあ鉄心くんとキスできる?それ以上のこともしてもいいと思ってる?」

付き合う以上愛を深めるには必要なこと、純情な真昼ちゃんに言っておいて自分でも恥ずかしく、その発言に驚いている。

吹っ切れたら‥彼を手に入れようと思ったら自分はこんなに積極的で大胆になれるのかと思った。


「ええー!私口小さいから食べられちゃうし、その、そのーあわわ交尾ですよね?うちのワンちゃんが子ども産んだ時みたいに……わたし下のお口も胸も小さくてじゃなくてあわわ」


さっきよりも混乱してるのが分かる……恥ずかしいことまで口に出ちゃってるし


「すぅーはーはー……」

真昼ちゃんは下手な深呼吸をしてから私に照れながら伝えてくる。


「食べられちゃうかもですし、入るか分からないけど師匠との子は可愛いと思います」


もじもじして照れるように言う真昼ちゃん。


……子どものことまでは聞いてない、まだ学生だし結婚もできないのに、わんちゃん思考なの?真昼ちゃん?

というか‥‥‥仕草がめっちゃ可愛い!

唇柔らかくて美味しそうっお姉さん食べていいかな?‥‥ううん!違う違うアダルトな彼女を止めないと!


「わかった、わかったから真昼ちゃん恥ずかしいこと言ってるよ?」


「素直な気持ちですよ?でもわかりました私も師匠との間に子ども欲しいです!美歌さんにはあげません」 


うん、この子はこっち方向はポンコツだけど見ようによっては魔性の女の子な雰囲気を出しているようにも思う、と一部感心しながら考えていると、真昼ちゃんは首を傾げ私に聞いてくる。


「それで話は戻るんですけど師匠に告白して子ども作れば問題は解決する感じですか……?」


「‥‥‥何言ってるの真昼ちゃん……?それは解決というか既婚事実だよ?それで生まれたらできちゃった婚だよ?」


前言撤回本物のポンコツだった。


「そんな言い方は生まれてくる子に酷いですうちは思った以上に沢山わんちゃん生まれても愛を込めて育てる派ですっ」

それは犬の話しでしょうと思いつつも、もし真昼ちゃんに子どもができたとして、真昼ちゃんは大切に育ててるのが想像できる。兄妹にみたいになりそうだけど、

けど‥‥この子のために聞かなきゃ!ちゃんと考えてるか。

もしわたしじゃなくて、真昼ちゃんに取られたらそれはそれで嫌だし、苦しいけど‥

「お金とか学生の立場どうするの」

「あ……」


「考えてなかったのね?わんちゃんとは違うんだから」

そう呆れながら答える。

そしてだいぶ話がそれていることに今更ながら気づく、こんなご近所の密談みたいな会話のためにここにいるんじゃない


「はぁーねぇ真昼ちゃんそれでなんの話ししてたんだっけ……」

「…………」

「師匠のこれからです!」

「ガラガラ」

お互いの気持ちを確認し、本題を話そうとしたその時保健室のドアが開く

最初先生が帰って来たのかと思っていたが、声を聞いて違うとわかった、だってそれはよく知ってる声だったから


「美歌?体調悪くてここにいるって聞いたから来たぞどっちにいるんだ……」

お父さんの声がする……?保健室に来て時間は立っているけどお迎えが必要なほどじゃないけど、保健室の先生が連絡してくれたのかな?

そう安易にわたしは考えてしまっていた。


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作者余談欄

いつも読んでくださりありがとうございます!

よければハート等貰えると嬉しいですっ


初投稿で手探りなので練習も含めて書いています。一応残虐描写、性的描写等ありにしていますので今後の展開でも勿論あります。

ご了承頂けると幸いです

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