風
目を開けて歩けば
裏切りよりもいいものにけつまづく
たとえば 踏みにじられる愛
ときには 耳をかすめるおだやかな風
そしていつかの 鼻を強くかみすぎる
流れ伝って 乳房の谷をすべる涙はミステリー
いなくなった恋人と目が合うとき
きのうに進めば
おしまいにとりすがれば 手にはうす汚れ
底にさわってふるえたとき
金のなる木をかこった壁のぐるりが 華やぐ街になる
もの語る力はうつむきかげんに膝をかかえて
薄目にゆらめく信号機のあかりはまだ
ぬるい情熱知った煙を むかしのすみかへ泳がせている
学ばない 関藤みずほ @kling22
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