第2話
俺の名前はハイズ。んでこっちが妹のミュルカ。小っちゃくてかわいい。ちなみに年齢は……俺八歳。妹三歳。妹は俺にべっとりで何かあれば背中にしがみついてくる。かわいいね。金髪に常に眠そうな目をしてるよ。かわいいね。今は俺の能力に関しての色々を探っている状態だ。とりあえずあの救急車に関してはいきなり消えたのでもしかすると俺の能力なのでは?と思い始めてきた。
「あー……ちょっと危険だから降りてな」
「やー」
「あーかわいいなぁ本当に!でも危険だから駄目ね?」
「んー……わかったー……」
本当にかわいいね。……そう言えば結構喋れるね三歳なのに……まぁいいや気にするとハゲるわ。よしなんか出してみるか……そうだな、例えばバイクみたいな?どっちかっていうとミニバイクみたいな……うんうんこういうの。
「って出てるじゃねぇか!やっぱ俺の能力ってそういう事?」
「ん-?」
「あー、今は分かんなくていい事ねー。よしよし」
「おー……」
いや俺の妹マジで可愛すぎでしょ何でもするよ?妹の為なら俺マジで何でもするよ?っと、とりあえず乗ってみるか。
「これでエンジンをかけられるねぇ。ほら見て」
「おー……!」
「かっこいいだろ?」
「すごー」
「かわいいなぁ本当に!ほーらもっと撫でてやるー!」
「わーい」
よーしよしよしよし……ってこんなことしてるといつまでたっても終わらねぇなぁ……これも妹がかわいいのが悪い。うん。俺一人っ子だったからなぁ……両親も全然家に帰ってこなかったから近くの修理屋の爺ちゃんの家によく遊びに行ってたっけな。その時初めてバイクに乗ったんだ。こんな感じの。
「今思うとバチクソ犯罪だよなぁ」
私有地だから……大丈夫でしょ。よし乗るか。一応言っておくと普通免許どころか大型免許も持ってるよ俺。十八歳だけど。特殊免許に関しては……よっぽどじゃない限りは全部持ってるね。だから全部乗れるのだ!自分で言うのもなんだが凄い奴だ俺は!
「ちょっと離れててね?」
「やー」
この子はすぐ背中に乗ってくるんだから……本当にかわいいね。でもミニバイクでニケツはNGってそれ一番言われてるから。よーし早速発進するか!まぁそんなに速度は出ないだろうけど。
「おー結構乗り心地はいいね。やっぱ俺の能力で生み出されたからか?」
「のるー」
「駄目よー」
ホントに遅いな……これ走ったほうが早いんじゃね?ミニバイク以下でしょこのスピードは……自転車にすら劣るわ。まぁこんなもんか最初は……腕のメーターは案外減ってないな。前に見た時は半分くらい減ってたけど……どうなってんだ?
「にーにーまえー」
「ン前?」
「あぶないー」
グワーッ!壁ッ!ぶっ壊れちまった……あ、戻せるんだこれ。割と使えるなこの仕様なら……多分今は使わないけどな。よし帰るか。
「帰るぞー」
「わー」
いつかは妹を背中に乗せて旅とか出来るのかなぁ?
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