第24話 警視庁公安部!霞が関へ‼
「決行日は1週間後の16日金曜日だ!それまでに準備を完璧にする。いいか!」
その日の夜、恭子からメールが届いた!
「告発文、完成!」
1.早田警視総監、代議士先生達の密約と実名!2.金の流れと裏の取引、神藤と秘書の澤田、東京帝都大学遺伝子科学部建設!
3.地下の麻薬密造工場、指定暴力団浜田会直径遠藤組若頭、田嶋竜司!
4.スマホ動画!
5.隆の密告動画と証拠!
5.村の全ての人が抹殺!
6.村ごと無くなる!
7.このデータをSNSを通じてここで起きてる事!
8.お母さん達の事も含め世界中に配信させ、国家権力がこの村やこの事に関わる人たちを抹殺に来ると言う事!
について「世界中の善意の力で見張って欲しい!」と付け加えて配信させた。
この事はあっという間に世界中に広まりマスコミもニュースや特番を組み支援の声が集まり、警察も動かざる得ない状況となった。
警視庁は会見を開きこの情報をテロ組織による偽装情報と発表し、代議士先生達は秘書と県議会議員や地域の支援者とが勝手に行っていた事とトカゲのシッポ切りを行い、まんまと煙に巻いて政界引退とは真逆に地方に置ける膿を出し切りクリーンなイメージで次期選挙に挑もうとした。
1ヶ月も立たない内に各マスコミや報道機関へ圧力がかかり、鎮静されて行った。
ただし「山梨県鳴沢村と西湖」には注目は集まり暫くは誰も手を出せない状況は作れた。この1ヶ月の間に【マダムブルーのガールズカウンセリング!】は見事に若い女子中学生や女子高生達の間でブームとなりLINEのスタンプにもキャラクターが作られていた。若者の間でブームとなった「恋愛占い」!
①山梨の西湖にまつわる人魚伝説を広め、「その姿を見る事が出来れば1年以内に恋愛感情を抱いた相手への想いが叶う。」があっという間に広まって行った。
②この西湖周辺にミサイルを着弾させる陰謀が進められている。「恋愛マーメイドを皆んなの力で守ろう!」が世界中に広がりを見せていた。
誰も知らないが「マダムブルー」にはティーン女子2人の影武者がいて、同世代の女子の気持ちに合った相談が人気になったのだ!
この話題が観光に繋がり、世界中から数万人の人が集まりこの夏は大きなイベントやフェスで盛り上がっていた。
この間も北のミサイル実験は続けられJQKへの攻撃が米国の大統領の発言に刺激され警戒はますます騒がれていた。
地下施設にいた和也や龍二達と恭子も東京へ戻り、少林寺拳法の蛇拳ワタルと虎林コリン・鷲岩シュウガン・龍泉リュウセンの4人とキラーズの作欄坊兄弟、遠藤組から裏切られた3人も神田透道場に住み込みで稽古させ、昔の仲間の所とブルーの店で働かせている。
2017年7月20日
一見落ち着きを見せていたが俺は洋平を連れて3月から5ヶ月分の集金に警視庁公安課へと車で向かった。
お迎えに向かいますと言うのも和えて、お断りしレンタカーを借りた。
事故に見せかけ命を狙われる予感がしていた。
キミカは護衛に京とワタルを付けて2人の育ての親、進藤夫妻の所へ一度帰らせた。
俺達はわざと台東区を周り秋葉原を抜けて千代田区霞が関まで向かう予定でいた。
尾行を巻く様に幹線道路を避け1時間を掛けて移動した!湯島を過ぎたあたりで道路工事が始まり迂回させられ始めた。
夜間の工事なら分かるが真っ昼間からってどう言う事だ!と思い今井に連絡し、台東署交通課から台東区道路工事課に問い合わせさせた。メールが届いた。
「逃げろ!町野!」とだけ「やっぱり、付けられてたのか!強行突破しかないな!」と洋平の顔を見て頷いた。
坂道を下るとまた工事の為の迂回路で左へ戻されて万世橋方面へ回された。
このまま秋葉原の電気街へ向かう道で細い路地へ入り込んだ!真っ赤なサイレンが鳴り響きあっという間に黒いパトカーに囲まれた。後ろにSATの装甲車が迫りこれで完全に身動きが取れなくなった。
装甲車の扉が開き紺の制服にヘルメットと防弾のプロテクターとグローブを付け、透明なシールドを左手に構え銃を向けて進んで来た。
MP5F(H&K MP5は、ドイツのヘッケラー&コッホ(H&K)社の短機関銃。1960年代に自動小銃を基に開発されたMP5A5のフランス向けモデルでFは"FRANCE"の頭文字。
反動吸収性の高い新型の伸縮銃床が日本の警察に導入されたモデル。
大型のフラッシュハイダーを装備し、強装弾に対応する。
日本警察では「警察官等特殊銃使用及び取扱い規範」により「特殊銃」と規定している。)を右手に構え中指で窓を「トントン」と叩き一言伝えるとマスクをした男2人が左手に白いハンカチを持ち両手を上げて出て来た。
運転席側の男が右手を下げポケットに手を入れた!全隊員がガシャガシャッ!と銃を構え直し照準をその男に向けた!
「ゆっくりとポケットから手を出せ!」と隊員の指示通り折りたたんだ紙を取り出し隊員に渡した!
昼間の街中でこの騒ぎに周りは直ぐに人集りで騒がしい状況になっていた。
そして、ゆっくりと話し始めた。
「あの〜!…俺達はこれをただ渡す様に刑事さんに言われて!」
渡された紙を開くと「すまないが今捉えられる訳には行かない!早田警視総監は裏の組織と繋がり悪代官(悪い政治家)と組み国民を苦しめている。正義を取り返す為にやらなくてはならない事がある。君達と一緒だ!」と書かれていた。
先月ネットで拡散されていた情報の事か!と隊長の篠田は何か思い当たるところがあった様だ!
「少しお話を聞かせて頂けませんか?ご協力願います。」と丁寧な口調で2人に伝えた。
ビルの上から数人の影が動き陽射しの反射で真贋部が長めのスナイパーライフル銃の様に思えた。
2人は透明なシールドでガードされながら装甲車に乗り込んだ。
2人が乗っていたバイクにまたがり、万世橋方面を目指し走る車の後ろを付いて電気街へ向かい途中の細い路地を通り抜け、水道橋方面から外堀通りを登って行った。
やっとの事で脱出を計り、我々が1番安全を確保出来る場所へ一旦逃げ込む事にした。霞が関の桜田門にある警視庁本部内公安部に属するある秘密組織に我々に依頼を駆けた黒幕がいる。
そこに決して表に出せない写真と音声動画が入ったたSDカードをある部屋に残し彼女が居ないのを確認した後に、廊下へと出た。
その時に何かを感じ取った町野が僕の歩みを止めた。
「ガチャッ!」エレベーターフロアの両サイドにアルファベットのHの様に長い廊下があり、右側に進む突き当たりに何かを感じたのだった。廊下の明かりが消えた。
僅かな足元を照らす非常灯の明かりが微かに残っていた。
「カサカサカサ」と何かが動く音がする様な気がした。
非常灯の明かりに大分慣れてきた時にやっと状況が分かった。命を狙われている。
真っ赤なスーツを着た小柄な男達が行ったり来たりと走り回っている。
「あの年寄り、どっかで見た事ないか!」「俺は知らないよ!それにしても何て早さだ!何人居るんだか分からない!」
何か古い記憶から気になる言葉が引っかかった!
「何人居るんだって、洋平!言ったよな!分かったかもしれない。」
「何の事だよ!」
「お前達が産まれる前の記憶だよ!確か・・・」
「いつも通り門は守衛室の名前を忘れたが顔は80歳はいっている小柄の口ひげとお揃いの真っ白なあご髭をチョコン逆三角形に生やしているお爺さんが開け閉めしている。小屋の中で椅子に座りイヤホンをしてラジオでも聞いているのか、ここに来て2年半話した事も無い。目が縦にも横にも小さいから寝ているのか!起きているのか!笑っているのか!もよく分からない。ただこの敷地内のあちらこちらで見かけ、池の落ち葉を集めたり、庭の枝の剪定をしたり、厨房の外で段ボールを畳んだり、自転車の修理や油を指したり、雨樋の詰まりや窓磨き迄やっている。きっと働き者なのだろう!そうでなければ同じ人が何人もいるのかと思う程だった。そう言えば香織からあの人、声が出ないか喋れないかどちらかだと聞いた事を思い出した。…あの時の爺さんだ!そしてあの素早い動きは?・・・吉田 一(はじめ)豊子婆ちゃんの旦那さんだ!」
遺伝子操作で産まれたクローン人間だ!だから神藤雅之と加藤伸一が関係している。遺伝子操作されてDNAゲノム、IPS細胞、そしてマインドコントロールによる攻撃指令により操られている。
「洋平!その部屋の中へ入って隠れていろ!」
「ガチャッ!ガチャ!」
「父さん!さっき全てのドアがロックされたんだ!」
「真っ直ぐ走れ!非常階段へ向かえ!」
町野は後ろを振り返りながら赤い影がエレベーターフロアの角を曲がって来る数を見ていた。
「ダメだ!ここも開かないよ!」
「カシャッ!ジャァッ!ブゥォッ!」
いつものZIPPOを取り出し火を着けた。「動物は本能的に火を怖がる!どうだ!」
真っ赤な5人は動きをピタッと止めた!
前後左右に体を揺らせて真っ黒な目はいつ飛び掛かって来るか分からない!
このままオイルが切れるか!熱で持っていられなくなるか!時間の問題だ!
「洋平!俺の背中にお前の背中を合わせろ!この状態をキープだ!」
「分かった!」
左壁際を手を伸ばしライターの火を向けながら歩き、資料倉庫室を過ぎてエレベーターフロアまで30mのところまで来た!
「ガチャッ!ガシャン!」と向かい側のドアが開いた!
「先輩!早く入って!」
「三芳!お前!」と洋平の手を引っ張り
「ガシャンッ!」とドアがしまった。
「父さんッ!」と叫んでドアを開けようとするするのを三芳が止めに入った。
「大丈夫よ!町野先輩には何か考えがあるから、信じよう!」
「さてと、どうするかだな!」
カサカサと背後にも気配を感じ振り返るともう1人が迫っていた。
瞬時に1人向かって来る方に背を向けタイミングを図り回し蹴りが側頭部へめり込み壁側に吹き飛んだ!
この瞬間、ライターの火も消し飛んだ!5人が一斉に飛び掛かって来る。
エレベーターフロア方向へ走りながら起死回生を考えていた!すると前から黒い影が体の左右を通り過ぎた!
「ガチンッ!ガチンッ!」振り返るとインターポールの2人!シャドーが警棒で真っ赤なクローン人間達と闘っていた!
振り返り走り出した町野は2人の間を物凄いスピードでスライディングし通り過ぎクローンの背後から水面蹴りで足下をすくい腹部に踵を落した!
次に向かって来た赤には顎に下から膝を突き立て、前のめりになった後頭部へ竜巻蹴りが止めを刺した!
残りの3人は既にシャドーの2人が倒していた。
「お見事でした!改めまして国際刑事警察機構所属の清水です。」
「同じく山本です。先輩!」
「ガチャッ!」
「先輩?って…もうずいぶんと前に警察官は辞めているからな!」
「先輩には変わりありませんよ!ずっと!相変わらず、1人で無茶するんですから!」と後ろから三芳の声がした。
「ああ!さっきは助かった!」
「さっき?…装甲車でワザワザSATと向かえに行ったのに!」
「この人も間に合ったみたいだし!」
「三芳先輩!先程のスナイパー2人も捕獲しましたが簡単には口を開きません?ですがまず間違いなく身内の人間か!自衛隊特殊部隊の人間だと思われます。」
「あとこの素早い爺さん達はどうしますか!」
「そうね!ワッパかけて地下の箱に移動させる。2人はまだやる事があるんでしょ!」「それでは町野先輩!近いうちにまた会う事になるでしょう!」と両手で握手すると
「助かったよ!借りが出来たな!その内、返すよ!」
2人は頭を下げて走り去った。振り返り三芳と洋平が目に入った時「シュー・・・」と天井のスプリンクラーからミストが噴射された!
一瞬、意識を失い目を閉じていた様な気がしていた。
洋平はしゃがんでいた!
「どうした 洋平!疲れたか!」
「何言ってるんだよ!大丈夫だよ!」
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