第20話 先輩二人といきなりコラボ/1



天「さ、マイクのスイッチ入れるよ〜」


...初めてのコラボがいきなし先輩ととか...

ちょー緊張してまうやん...!


やけどそんなこと言うとられへん。


もう動画始まってまう...! 

 

天「三、二、一...はいっ。

 どうも〜!天を泳ぐ華、天華ソプラでーす!

 今回はすみませんね皆さん、

 こんな緊急生ラジオ聞きに来てくれて」


画面を見ると、既に同時視聴者数八万人。


えっっぐ。え、やっば。


コメントも水のように流れていく。



コメント

・こんにちは

《スモークチップ》700円

私がスパチャ一番乗りよ!

・ひゃっほーぉぉおお

・ソプラさぁあわあわわわん

・スパチャはえーえ

・こんにちはー!!

《肥料》3000円

楽しみにしてましたー

《箱推しだよ》50000円

生活費があるからこれで許してw

・札束で殴っていくスタイルぅ

・言うて限界金額ワロス

・貴方の為ならばいつでも見ますよ!

・全然オッケーですよ!!!

・ご褒美ですよ!

・こんにちは〜

・ああ、、、耳が癒されていく

・こんにちはぁ

《金肉刄軼堕悪》

コラボって聞いたよ!

...




スパチャめっちゃ来てるやん!

この短時間で三万超えってなんよ!?


天「スパチャ沢山ありがとうね!

 でも、無理はしたらダメだぞ?

 そう、そして今回のコラボ相手は

 いつも通り漣くん...だけじゃないんだな!」


漣「まぁでもとりあえず!ども、

 漣蒼天だよ!『オラしんのすけだゾ』!」


天「いつものごとくあんまり似てないモノマネ

 ありがと漣くん。

 あといっつも思うけど君のレパートリー

 関連性ひとっつもないよね」


漣「あはは〜!では、どうぞ!」



コメント

・このやりとり安心するわー

・ザ安心感

・なー

・だよなー

《足袋の旅》500円

思わせぶりな発言なんだけど知ってんだよなーw

告知で

どんな人かは知らないんだけども

・まぁそうだな

・だな

・しゃーねーべ

・でも新人にしてはめちゃくちゃ人気高いとか

・俺も聞いたことあるわそれ

・確かまゆきちゃん...くんだったっけ

・わかんねぇ

《セリアダイスォーハンドレッド》1000円

私マユキちゃん目的できたわよ

・ちゃんなんだ

・女の子なんだな

・関西弁なんだろ?

・いや性別不詳って聞いたぞ

・そう言うのって大体女の子じゃね?



んんっ...ついに出番やな。

何気に俺目当ての人も居って嬉しい。


「こんにちは...ぁ、僕...チュブルーム三期生の

 灰白マユキやで。今、先輩方とマイク並べて

 めっちゃ緊張しとるんよ...?」


いつも動画で出す媚びた声。

しかもちょっと震えとるし、

人前でやんの恥ずかしい...っ!


天「ひゅー!良いねぇ。

 というわけで!今回初コラボするのは!

 謎だらけ、急上昇のマユキくんでーす!」


漣「パチパチパチパチ!」


コメント

・8888

・八八八八八八

・ぱちぱち

・8888888888888888

・マユキちゃぁぁぁあああん

・マユキ君が今日も可愛い、とぅき

・くんだろぉぉぉおお

・とぅてぇ、てぇてぇなぁ

・マユキたんに会いに来たよーーー!

・とはいえソプラさんは誰にでもくん付けだしな

・性別わっかんねぇなぁ

・ほんとに中性的な声なのね

・まて、女の子だとしたら今画面の向こうは

 マユキちゃんの逆ハー状態...!?

・きんちょーして

 それどころじゃないだろ絶対ww

・男女オフコラボするか?チュブルームって



漣「マユキ...くんでいいかな?は視聴者さんに

 色んな意味で愛されてるんだねぇ」


天「こっちではま、超可愛い...っていうか

 超“綺麗”だよね」


こ、小っ恥ずかしいセリフを次々と...


「せ、先輩...!

 あと、視聴者さんたちもいつもは

 こんなんやない...

 と思てるんやけ...ですけど...」


漣「普段使いでいいってばぁ。そして

 髪もサラサラ、首筋に見える肌も玉のよう」


ツツツと蒼天さんの指が俺に伸びる。


「くっ、くすぐったい...です...っ蒼天さん...

 ひゃうっ...た、たすけ...」


天音さんに目で訴える。


蒼天さんにさらりさらりと

指で肌を撫でられていて

くすぐったくて涙が滲み、

体温が上がるのを感じる。


余裕がなくなって

危うく素のテンションで喋る所やった。


天「こらーっ!?」


コメント

・やっべえ神回

・許すまじ漣ぃ!

・蒼天を許すなァァァ!!

・初見だが俄然マユキくんに興味が湧いてきたな

・くっ、その場にいれば密着して守るのに!!

・欲望のままかよ

・悔しいけど...喘ぐマユキちゃんが可愛いわね

・この場合での喘ぐは正しい意味でだけどなッッ

・普段の二人のコラボとちがーう...いい方向に

・癒しに色気が混じったな

・マユキくんちょっと可哀想

・大丈夫かなマユキちゃん


天「いくら可愛いからって、

 後輩には優しくしなさい」


漣「いいじゃぁない。こういうキャラだよ?俺、

 バイだし。バイリンガルのバイセクシャル!

 名前と見た目とののギャップがすごいって

 よく言われるけどねw」


そう言った蒼天さんは、

俺の耳に息を吹きかける。


「ひぃぁっ...!」


天「いいかげんにしなよ、マユキくんが

 困ってるだろ」


漣「えー」


ソプラさんが蒼天さんから引き剥がしてくれる。


「ソプラさん...!(尊敬の眼差し)」


天「マユキくんも、嫌だったら嫌って

 言って良いんだよ?」


「はい...」


天「ま、今日は楽しむ為に呼んだんだから。

 一緒に歌おう!」


「はい!」


コメント

・ソプラさんイケメン...

・流石二期生の常識枠

・そうなの?

・あと一人常識枠居るわね

・泥沼は見たくなかったのでグッジョブ

・〇〇〇歌って〜!

・歌のリクエストか!良いねー

・リクエスト答えてもらえるの、これ?

・MAZI?

・知 ら ん け ど

・でたー!関西伝家の宝刀!

・俺関西人じゃないけどね

・早よ歌ってください

・歌声カマン!


次回に続く!歌いませんでした!

次回歌うけど歌詞は出てこないよ!

描写もないよ!




キャラクターファイル

No.22 平松 春道

男性 当時16歳 システムエンジニア

当時の蓮達のクラスメイトで、

Vtooberと色々オタクである。

全然太ってない。寧ろ良い体型。

その容姿から女性からの人気も高いのだが

あんまり三次元の異性に興味はない。

実は運動能力も

クラスで四番目くらいには高かった。

頭も良い。狡賢くはない。

所謂、“残念なイケメン”である。

文化祭のミスターコンテストは

ベスト8に入った。

体重や生活や健康にはきちんと気を使っている。

なんかクラスには一人くらいいる、

どんなジャンルの話を振っても

快く会話を続けてくれる人である。

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