理解率
鈴ノ木 鈴ノ子
理解率
あいつが理解してくれないの。
夫が、妻が、父が、母が、子供が、祖父母が…。
いや、無理であろう。
あなた、ではない、のだ。
進化において、私たちヒトは理解する力を手に入れた。
だが、どうだ、理解とは混沌の元であった。
理解するが故に、迷いが生じ、
理解するが故に、不満が生じ、
理解するが故に、苦痛が生じ、
理解するが故に、恨みが生じ、
もって、人を混沌へ、誘い、堕とす。
理解とは、混沌と同意なのだ。
理解をしてもらう為には理解率を上げるのだ。
一挙手一投足で魅せて対話する。
回数を重ねて、時を重ねて、月日を重ねて、
さすれば、理解率は上がり混沌は理解へと成る。
だが、ヒトには短すぎるのだ。
生けるときが…短すぎるのだ。
だからこそ、あなたも理解率を上げるのだ。
理解されないことを理解するのだ。
理解率とは、あなたが、それを理解したとき、
表すことができるのである。
理解率 鈴ノ木 鈴ノ子 @suzunokisuzunoki
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