第3話・クラスでやることが変わるそうです2

 寄宿舎を出て校舎へ向かう小雪は校舎の玄関横にクラス表が出ているのをみた。


 数人の生徒は掲示板のクラス表をみて、首を傾げている。


「どうしたの?」


「ああ、八重樫さん。なんかABCDEまではなんかわかるんだけど、いきなりとんでPがあるんだよね。しかも、そのクラス、金持ちのお嬢様とかお坊ちゃんの名前が連なってる」


 中学の頃、同じクラスだった女子が小雪にそういった。


 小雪は自分の名前がA組にあるのを確認した。


「まぁ、クラスに入ればわかるんじゃない?騒ぎたてたところでクラス替えはないかもしれないしね」


 小雪はクラス表に多くの生徒がBCDE組に振り分けられている理由は、ここが国作り専門のチームだからではないかと予想した。


 それにPは有名財閥や名のある会社の令嬢や令息ばかりだ。


 たぶん、国の象徴的な役割を担うのだろう。


 でも、A組も人数が少ない。


「A組は頭でも使うのかな?」


「八重樫さんは指示役だねたぶん」


 そんな役職はないと小雪は思うが、国を作れるのだからはりきって頭は貸してやるつもりである。

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