第3話・クラスでやることが変わるそうです

 異世界に来て初日は頭のなかが混乱して疲れた生徒も居たことから、クラス発表は翌日に繰り越された。


 一人一つの部屋が与えられ、朝食や夕飯は寄宿舎に滞在たいざいしている料理人がやることになっており、それが日本語をはなせる破魔矢半島はまやはんとうと呼ばれる国の料理人だった。


 いつか日本食が恋しくなるのでは?という、マリエッタの配慮だった。


「やっぱり朝はさっぱり日本食が良いよね」


「うん、そうだね」


 小雪の言葉に昨日、後ろに並んでいた男子生徒が反応する。


 たまたま小雪の隣の席しか空いてなかったらしい。


 彼は味噌汁を飲んだ後に、白米を口にかきこんだ。


「そういえば、今日はクラス発表だけど、クラスでやること違うんだよね。僕、変なクラスじゃないと良いけど」


「何事も挑戦だよ。人には向き不向きがあるけど、やってみないうちから嫌煙けんえんしたってしょうがないからねぇ」


 小雪の言葉に彼は頷いた。


「そうだね。まずはやってみないとわからない」


 彼はそういうと、朝御飯をたいらげて自分の部屋に戻っていった。


 小雪もさっと食べて、自室で新しい制服に着替える。

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