螺旋階段

添野いのち

螺旋階段

一歩、一歩、また一歩


階段を登って行くだけで


ぐる、ぐる、ぐるぐるぐると


僕はずっと回り続ける




どこまで行っても目に映るのは


斜め左へ続く階段だけ


全く変わり映えしない日々を


僕はずっと歩み続ける




階段の出口はどこだろう


そっと上を見上げると


真っ暗な筒の中で


階段はどこまでも続いている




同じ景色に飽きてきて


何とか他の景色を見ようと


階段の横の壁に立ち


僕は思い切り壁を蹴る




ぼろぼろの壁はたちまち崩れ


外の景色が目に映る


しかし一寸先は闇


僕はただただ立ち尽くす




混沌、混乱、そして闇


絶望に囲まれた階段を


見えない「ゴール」を目指して


僕はただただ登り続ける




なんてつまらないのだろう!

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螺旋階段 添野いのち @mokkun-t

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