(二)-8
織原金属の敷地の前で車を停めてバックミラーを見ているときに、入野がそう尋ねてきたので、後ろの車のことを指摘した。
「気づいていたか。多分あれだな」
「また織原金属を襲いに来たのか」
「わからない」
そういうと入野は車から降りて、坂を下りて黒いミニバンの方へ向かった。ミニバンは五〇メートルほど先に停車していた。
白沢も慌てて車を降りて、入野の後を追った。
すると、ミニバンは急にバックを始めて、横道に車の尻から入り、頭から坂を下る方へ進む形で転回して駅の方へ行ってしまった。
それを見た入野は戻ってきた。
「どうだった」と白沢が聞くと「怪しいな」と入野は答えた。
「レンタカーだ。偽名で借りているだろうけどな」
(続く)
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