(二)-7

 JR織原駅を脇に見ながらさらに進んだ。この辺になると、交通量はほぼなくなり、対向車もまれに来るぐらいになる。それにも関わらず、白沢たちが乗る車の後ろを、一台の黒いミニバンが五〇メートル程度の距離でぴったりとつけてきていた。

 白沢は地元の人だろうと思っていたが、駅の先の路地を左折して緩い坂道を上ってもなお、ミニバンがついてくることに気づいた。この田舎道でここまで道が同じ車がどれほどいるというのだろうか。偶然ではないのではないか。

「なにかあったか?」


(続く)

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