第49話

 「疑って、悪かった」


 この世界に、土下座ってあるんだな(笑)


 「良いです。気にしてませんから。立ち上がって下さい!皆さん」


 何故か、15名全員から土下座された。


 まず、悪魔を治す事は不可能。

 悪魔を、治そうとする者もいない。

 小人族は、仲間意識が強く。

 諦めていたのに、治してくれた事に。

 真剣に、感謝していた。


 「ジョーチャン達も、凄いが。お前が1番凄いんだな!よし、気に入った。協力しよう」


 「ありがとうございます」


 案外、簡単だったか?

 悪魔族って言われても、違いがわからない。


 その辺は、後回しだ。


 「早速だが、木材は揃えたが。他に何か、必要なものはあるか?」


 「釘と、魔法が使えるものがいれば。今日中に作ってやる」


 「本当か?シーリャル。ヤマトに、釘の手配を頼んでくれ。ミーパは、魔法で協力してくれるか?」


 「すぐに」

 「御主人様が言うなら、いいでしゅよ」


 「そのジョーチャンなら、良いだろう。まず…」


 後を、任せて。

 屋敷に戻ると。


 「お帰りなさいませ、御主人様」


 治療した。

 大人達が、出迎えてくれた。

 「ただいま。皆体調は?何か問題があれば、遠慮なく言ってね」


 「俺達は、あんたの為なら何だってやります!どうか、ご命令を」


 「じゃあ。命令だ。そこにいるサリーが、動いてもいい許可を得た者から俺の部屋に来てくれ!許可が、出なかった者は。休む事!以上」


 俺は、自分の寝床に行こうとするが。

 ヤマトに、こちらです。

 と、別の部屋へ案内される。


 入ると、中にはトーマスが書類仕事をしていた。


 「お帰りなさいませ。御主人様」


 席を、開けてくれる。

 大きい机。

 座り心地の良さそうな椅子。


 THE、領主の部屋って感じだ。


 勧められるがまま座る。


 「順調?」


 「は。御主人様が奴隷を、集めているようなので。今は、奴隷商が不正をしていた証拠集めをし。潰す算段を、しておりました」


 え?

 思いつかなかった。

 そういう手もあったか!

 「任せる」

 顔に、出ないよう誤魔化し。

 机の書類を、見ようとすると。

 部屋を、ノックされた。


 「御主人様。宜しいでしょうか?」


 「入れ」


 扉が開き。

 ゾロゾロと、20人の奴隷達が入って来た。


 「サリー様に、許可を頂き参りました」


 「ご苦労。ならば、心配いらないな」


 筋肉ムキムキ男性が、8人いたので。

 その者達は、建設の手伝いをするよう命じる。


 女性6人には、食事の手伝いを。


 残った者を、どうするか悩んでいると。


 「子供達が、不安を感じております。安心させる為。任せてみては?」


 「そうだな。残りの者達は、子供達が安心できるよう話をしてあげてくれ」


 さて、後出来ることはあるだろうか?

 カハル領とイレ領は、第1王子派閥に入ってる訳だから。

 タッグを組んで、攻めてくる可能性がある。

 やはり、兵は出せない。

 となると、俺が行くしかないか?

 行くとして、誰を連れて行くべきか?

 ニーナとサリー。

 それに、ミーパかな?

 シーリャルとハートには、残って貰う形で。

 ピーチパーティーには、依頼を出して。

 この領の、護衛て感じかな?

 後はトーマスとヤマトに、任せる事にしよう。

 なんて考えていると、手紙では無く。

 王都から、俺に会いに来た。

 最初は、断る。

 そう思っていたのが、バレてるみたいだ。


 ヤマトの話だと、第3王女と第4王女。

 それに、S級パーティーも来ているそうだ。

 これは、逃げられないか?

 ヤマトに、休んでいるサリーを呼んでもらう。

 あまり待たせる訳に、行かないが。

 戦略を、立てないと。


 後、彼らが来たって事は。

 と思い。

 「ニーナ」

 「戻りましたなり」

 やはり、帰ってきていた。


 「お帰り。王都は、どうだった?」

 そのタイミングで、サリーも部屋に来る。

 「ニーナ。ご苦労さまです。御主人様。疲れているのですが、人使いが荒いですね」


 「スマン。知恵を貸して欲しい」

 「わかりました」


 3人で、状況確認をして。

 戦略を、立てる。

 30分位話し込んでいると。

 扉が、ノックされ。

 中に、人が入って来る。

 「オッス!ソウダイ。元気か?」

 ザイスが、ヤマトに止められながら。

 入って来た。

 「ザイスも元気そうだな。どした?」


 「なんか、王都の一大事。お前を、連れて来るように。第1王子から、依頼されてな。ピリピリした空気の、王都から逃げて来た」


 笑いながら、話し出すが。

 やはり、第1王子の指示らしい。

 「そうなのか?報告には、パーティーできて。それも、姫様2人もいるらしいじゃないか?」


 「俺には、教えて貰え無かったけど。直接話が、あるんだと。パーティーと言っても。俺とパルマ後、監視役にタリスが来ている」


 「わかった。すぐに行くから、先に戻ってくれ」


 「なんだよ、一緒に行こうぜ。お前と、ゆっくり話せる。そう思って、わざわざ来たんだぜ」


 話し合いは、ここまでか。

 サリーに。目配せし。

 「わざわざすまんな。了解だ。一緒に、行こう」


 待たせていた部屋に。

 向かう途中。

 ニーナに、タリスの監視を頼む。

 どうも、彼女は不気味に俺は。

 感じていた。


 「お待たせして、申し訳ありません。ヒーロ領主。ソウダイ・ヒーロです」


 と、来訪者に挨拶する。

 「突然の来訪。申し訳ありません。王都から、内密な話をする為。私達が来ました。何か聞いていますか?」


 ララは、ザイスをチラ見しながら話す。


 「ザイスからは、何も聞いておりませんよ。王女様達のご来訪。嬉しく思います。お話とは?」


 リリ王女は、初対面で残念な体型だなと。

 見てしまい。

 それがバレて、睨まれている。


 ララ王女が、凄すぎて。

 リリ王女の残念さが!際立っている。

 誰だって、そう思うだろうに。

 そんな事思うの、俺だけ?


 まぁいいや。


 「王様からの、言伝をお伝えします。他国との、戦争が起こる為。ヒーロ領主には、兵を率いて出兵されたし。との事です」


 「戦争ですか?初耳ですが。何処と戦争に?」


 「カムイ王国だぜ。なんか、スキル勇者を持ってる奴を集め。この国を、殲滅するとか言ってるらしい」


 「ザイス!」

 ララ王女が、吠えるように言う。

 ザイスは、わかりました。

 黙ります。

 と、お口にチャックのジェスチャーをする。


 「今、クレナイ王国は。危機的状況にあります。各領主に、応援要請をし。兵を、集め。戦争の準備に、取り組んでおります。どうか、ヒーロ領主も出兵を」


 「悪いが、兵がいない。モーヒガのせいで。まともな兵は、辞めてしまい。俺が、領主になり。モーヒガの兵は、いなくなり。今この領に、兵士がいないから集めている最中なんです。申し訳ありません」


 「王様より。この私ララと、こちらのリリを取らせると仰せです。それでも、来て頂けませんか?」


 リリが、驚いてる様子から。

 聞いてなかったのだろう。


 王女2人と結婚?


 何で、そうなるの?

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