第24話

 「何でこうなった?」

 今町中で、兵士達に囲まれている。剣を抜いている者までいる。

 抱きかかえた、少女を見る。泣いている瞳を見て、間違ってない。とまた正面を見る。

 どないしよう?(笑)



 3時間前!

 サリーのお店には、冒険者組合と同じ水晶が置いてあり。

 カードにて支払い出来るようなので、白金貨7枚で購入した。

 何気に、白金貨3枚値引きしてくれた。

 刀を腰に指し、テンションアゲアゲで表に出る。

 「魔法を、教えるのは王都の中は不味いのです。前に異世界人が、初めて魔法を使って建物を壊したらしいです」

 「じゃあ、王都の外でやるか?パルマ達は何処に泊まってるの?俺も、宿を取らないとな!」

 「何故お前に宿を、教えないといけないです?」

 「教えて貰うんだし、迎えにいくよ」

 「なら、教えるから、別の宿にするです」

 「何で?一緒でいいじゃん」

 「ダメです!一緒なんてだめに決まってます!」

 「?まぁ、良いけど。オススメはある?」

 「知らないです。私達は王城の目の前にあるライスと、言う宿です。明日、迎えに来ない教えないですから!サヨナラ」

 と言って、行ってしまった。

 何か機嫌悪くする事言ったかな?同じ宿が何故駄目なんだろう?と考えてもわからないので、宿を探す事に。

 とにかく広い!生前あまり、迷子になっていなかったが、これはなる自信がある。

 分かりやすい、サリーの店の近くで探すと直ぐに見つかった。

 2階建ての宿で、入り口には恰幅のいい女性がいた。

 「いらっしゃいませ。一泊銀貨1枚。お食事は別になりますがいかがしますか?」

 「取り敢えず一泊で。食事は、外で食べるので大丈夫です」

 と伝え、銀貨を渡す。

 カードが使えるか聞くと、あの水晶は高い上に、国から許可が無いと店に置けないらしく。大きな取引がある所じゃないと、ないらしい。

 部屋の、割札を受け取り表に出て、散策する。

 果物屋さんや、肉屋さん等通りに並び日本の事を、思い出しながら歩くと。いい匂いが!

 辿るとそこは、食堂で賑わっていた。

 中に入ると、可愛らしい女の子が案内してくれる。

 椅子に座る時、彼女の足が見えて獣種族だと気づいた。

 ご注文はと言うので、隣でビールと枝豆のようなものが見えて

 「あの飲み物と、食べ物を下さい」

 「ありがとうございます。少々お待ち下さい」

 と奥に行くが直ぐに両方持ってきた。

 売れ筋なのか、用意してあったようだ。

 「御用の際はお呼びください」

 と違うテーブルに行く姿も可愛らしく眺めながらビール?を飲む。

 余り冷えていないが、ビールだ。

 調子に乗って、ビール3杯と周りの人を見てあれをくれとつまみも頼んでいた。

 良い気分でいると、怒鳴り超えが聞こえてくる。

 「オイ、何度も言わせるな!ここに座り酒をつげ」

 「申し訳ございません。仕事がありますので」

 と、先程の可愛い女性が腕を掴まれていた。

 立ち上がろうとして、サリーの言葉が頭に浮かぶ。

 我慢だ。と周りの様子を伺うが、誰も助けに行かない。

 これが普通なのか?近くの定員に声をかける。

 「誰も助けないのか?用心棒とかいないのか?」

 「お客様すみません。相手はモーヒガ様です。ただ早く帰って欲しいと、願うだけで誰も助けないでしょう」

 「モーヒガ?初めて王都に来たから知らないのだが、偉いのか?」

 「この国の、警備団長の息子さんになります。団長様がいれば、お止めくださるのですが」

 「いる場所わかりますか?」

 と聞くと多分と言うので、銅貨1枚を渡して呼んでくるようにお願いする。断ろうとされたが、悲鳴が聞こえた為、無理矢理渡して悲鳴がする方へ行く。

 泣きながら、ごめんなさい。と謝る女性の手首を握り引っ張っている男性。女性の口から、血が出ているのを見て何かが切れた。

 「いい加減にしろ」

 と、男の手首を掴み力を込める。

 「痛い。何をする!無礼者!」

 と言って彼女から手を話したので、彼女と男性の間に立つ

 「彼女が嫌がっているのがわからないのか?」

 「何を言う!このモーヒガ様が、ペットとして飼ってやるのだ!有り難いと思え!」

 「彼女は、断っているだろ!諦めろ!」

 「お前は何なのだ!このモーヒガ様に逆らったのだ死ね!オイ、女は捕まえ、男は殺してしまえ!」

 と声をかけると同じテーブルの3人が立ち上がる。

 狭いと不利だと判断し、彼女を抱え外に出ると兵士達がいた。

 呼んできてくれた。と安心した。

 中から、モーヒガ達が現れ

 「丁度いい!ワシは警備団長トーマスの息子、モーヒガである。無礼を働いたこの男を、殺せ。女は捕えろ」

 と言われ兵士達が、俺達を囲み、中には剣を抜く者までいる。

 「何でこうなった?」


 何とかしないと!色々考えてみるが、いい手が浮かばない。

 てか、警備団長よんできたんじゃ?いないのかな?

 取り敢えず逃げても良いけど、悪い事したとは思ってないし。

 まいった。と頭を抱えたい気持ちでいっぱいだった

 「面白そうな事をしているな(笑)混ざっていい?」

  と笑顔でザイスが現れた。本気で言っているようだ。

 「待てって!往来で兵士と喧嘩していいのか?てかS級パーティーがいれば収まるのでは?」

 「無理だな。マサヤかユカリがいれば、違ったかも知れないが。俺一人しかいないしやっちまおうぜ!」

 あー脳筋野郎め!楽しんでやがる!援軍かと思いきや、悩みが増えただけだった(笑)

 サリーが居てくれたらと思ったがふともしかしたらと思い

 「ニーナいるか?」

 と小声で言うと

 「何か御用なりか?」

 ヤッターと叫びたくなるのをグッと堪え

 「サリーは近くにいるか?」

 「先程。今の状況を、お伝えしたので向かっています」

 と言われ我慢できずに頭を撫でた。いい子過ぎ!

 「つまらん。サリーが来たら終わりだろ」

 「お前達は何なのだ!構わぬやってしまえ!」

 と言うが、S級パーティーメンバーとニーナは有名らしく兵士は動かない。

 そこへサリーとイケメン男性が来た。安心して座り込み、抱えていた女性に

 「もう大丈夫だから。怪我してない?」

 と言うがまだ不安そうだ

 「いったいどうしたら短時間で、このような大事を起こせるのですか?」

 「すまん。サリー助けてくれ」

 「呆れました。その子と、周りを見れば何となく状況は、わかりますが、情けない!私が一瞬でも認めたとは、思いたくないですね。」

 と漫才をしていると

 「モーヒガ!何をしている!」

 「父上。小奴らが、私に暴力を振るい、逃げようとしたので捉える所です」

 「本当か?」

 「はい。私が父上に嘘を言うはずが無いではありませんか!」

 と嘘を付く!

 サリーを見るとツーンと腕を組み、明後日の方向を向いてしまった。

 さて、どうしたものかと天を仰ぐ。

 

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