第23話

 「始めまして、ラミと申します」

 受付にて登録の為カウンターに来ていた。

 「ギルドマスターからラミさんにお願いするよう言われたのですが、大丈夫でしょうか?」

 「はい。お話は伺っております。ではコチラの紙に記入お願いします」

 と紙を渡され読んでいく。

 俺には日本語に見えていた。記入するのは、

 ・名前・年齢・スキル

 この3つだけ。スキルに関しては自由だそうだ。

 特に考えもせず、全て記入してラミさんに渡すと

 「走経験値ですか?初めて聞きますが、異世界人様の神の力でしょうか?ご記入ありがとうございます」

 「普通は書かないのですか?」

 「まちまちでしょうか?特に決まりが無いため書かない方が多いと思います」

 失敗したかな?と思ったがまっいっかと考えるのをやめた。

 「それでは、このカードに血を垂らして下さい。聞いているかと思いますが、カードには色でランク。名前とレベルの表示がされます」

 「ランクの話を、詳しく聞いてもいいですか?」

 色でランク?聞いてないしとは言わず忘れてた風に聞いた。

 S級=白金

 A級=金

 B級=銀

 C級=赤

 D級=青

 E級=紫

 となるそうだ。

 血を垂らすと、光った気がしたがわからない。

 「お金を預ける事も出来ますがいかがしますか?」

 「鉄貨と銅貨が溜まっていて、いっぱいあるのですがいいですか?」

 「構いません。両替もカードがあれば出来ますので」

 と言うのでカウンターに担いでいたバッグから鷲掴みして何度も出したら、顔が引き攣っていた(笑)

 「少々お待ち下さい」

 周りに人がいなかったのでカウンターでまっていた。

 待つこと10分。

 「お待たせしました。今回鉄貨3,183枚、銅貨313枚、銀貨22枚金貨3枚、白金貨29枚となりますが宜しいでしょうか?」

 結構あったなーと思い紙を見ると合計も書いてあった。

 白金貨30枚、金貨1枚、銀貨5枚、銅貨1枚、鉄貨3枚と書いてあった。

 まだ手元に1掴み分の、鉄貨と銅貨。それと金貨と銀貨が2枚、白金貨が1枚残してある。

 手紙の配達で稼いだお金と先程の恩賞。

 「カードを。では、説明を致しますので気になる点は、最後にお願い致します」

 紫色のカードを受け取ると

 「冒険者同士のいざこざは、希望されない限り介入されません。が、目の前でされたり死亡者が出たりすると、介入する可能性がございます。指名依頼に関しては断る事が出来ます。ただ、ギルドの頃は断れず。未だに勘違いされている方々が、いらっしゃいますのでご注意を。通常依頼として、魔物の討伐が、メインと鳴りますが。討伐証明が無いと認められないので、証明部位を確認する事を、おすすめします。依頼をこなすと、ランクが上がりますが、B級から上は試験が必要になります。最後にその事でギルドマスターから、指名依頼をこなすとランクが上がりやすい為。ランクを上げたいなら指名依頼を出すとの事です。質問御座いましたらどうぞ」

 最後まで、聞いていた。

 冒険者同士の事は予想取りだな。

 「討伐証明の本みたいな物があれば買いたいのですが」

 「申し訳ありません。今は、転売する者が出て、販売する事が禁止されています。その為奴隷を買う方が増えております」

 「奴隷ですか?」

 「今では、奴隷商で教育の一環として教えられていますので。特に異世界人の方達は、パーティーに1人はいるようです」

 奴隷。奴隷かー。悩むなー。

 「他に質問はありませんか?」

 「後は、ギルドマスターに指名依頼は、必要ありません。お気遣いありがとうございます。と、お伝え下さい」

 「承りました」

 「もう一個。確か年会費が必要だとか?」

 「それに関しては、D級からになります。その時にまた、説明させて頂きます」

 「了解だ。ありがとう」

 と言って離れようとしたら、隣にラグナロクパーティーが来ていた。

 「無事登録出来たみたいだな。これからどうする?」

 「おかげさんで。サリーの店が何処にあるか知ってる?」

 「それなら、パルマがようがあるって言っていたので。一緒に行かれてみては?」

 「マサヤ。なんでこんなやつと!」

 「助かった、パルマに頼みもあったしお願いするよ」

 「では、これでお別れかな?何かあれば、ギルド経由で連絡を下さい」

 「次に合う時また、戦おうぜ」

 「1人では、危ないので信頼できる仲間を探して見るのも良いと思います」

 「今までありがとう。じゃ、パルマ借りるね」

 「ちょっと話聞いて下さい!」

 「パルマ行こう」

 手を振りながら、入り口に向かうと文句を言いながらも付いてきてくれた。

 パルマに道を聞きながら、サリーの元へ向かう途中。

 「で。お願いって何?」

 「魔法を教えてもらう約束だったろ。いつにする?」

 「多分3日後には、王都を離れるから明日1日で覚えて。出来なければ暫らく時間取れないから」

 「了解。助かるよ。パルマは、教えるのが上手いから」

 「何言ってやがるです」

 とまたグチグチ言い始めたが付いたようだ。

 「いらっしゃいませ。パルマ様取り寄せていた魔石等、届いております。お久しぶりで御座います。白金貨300枚は揃いましたか?」

 「相変わらず買えない金額を掲示しますね。てか、また上がってますよね!」

 「甲斐性なしは、変わらずですか?お元気そうで何よりです」

 「あの時は助かった。恩に着てるよ。サリーも元気そうで何より」

 頭を下げる。

 「パルマ様。奥に用意しておりますので、どうぞ」

 2人で奥に行ってる間、店内を見て回る。

 色々な武器もある中。1つ気になる武器を見つけて立ち止まる。

 何となく

 「ニーナ」

 と言うと暫らくして、突然現れた。

 「何か御用なりか?」

 「あの時は、助かった。ボンドさんに聞いたよ。君が助けてくれなかったら、死傷者が出ていたつて。あの時死者が出ていれば、俺は立ち直れなかったかも知れない。ありがとう」

 「主の指示だったので、私の意思ではありません」

 と言われ、この小さくて可愛い少女はと思った。顔を赤くしているのを見て我慢できずに頭を撫でる。

 嫌がっていなくなるかな?と思ったが案外されるがままだった。

 そのうちサリーとパルマが来て、慌てていなくなった。

 「何か欲しいものでもありましたか?」

 サリーに言われ、ニーナは見られなかったかと安堵して

 「これって刀?」

 「そうですね。こちらは、白金貨10枚。鍔の所に魔石を、嵌め込めるようになっており。付けると、その魔石により効果を発動しますのでお高くなっております」

 「買った」

 「値切らないのですか?安くしますよ」

 「良いのか?いくらになる?」

 「そうですね白金貨千枚?」

 「高くなってるやないかー」

 3年前と変わらないサリーに、安心したのだった。

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