第20話

 主様に、またいつか。

 と伝わってるかわからないが、お辞儀をして帰った。

 サイ君が待っていてくれたのか入り口で眠っていた。

 布団に運び一緒に寝る。

 異世界にあんな所で1人だった。

 そこでサイ君と逢えたからこうして楽しい毎日を、送ってこれた。

 心から感謝しながら、眠りに付いた。

 「おはよう」

 いつもと変わらない。

 目をさますと目の前にはサイ君の顔が(笑)

 「おはよう」

 朝食を食べた後。

 「ボンドさん。サイ君。今日S級パーティーが来たら一緒に王都に向かう事にしました。今まで本当にお世話になりました」

 「それが良いだろう。ただいつでも帰って来ていいから。ここはソウダイにとって異世界の故郷だと思って欲しい」

 と言われ我慢できずに泣いた。

 すると、サイ君が手を握り

 「お兄ちゃん。待ってるから」

 と涙を見せられ、いつか必ず帰って来ると誓った。

 「S級パーティーが来る前に村の人達に挨拶してきます」

 と伝えアリスさんや、皆に王都に行く事を伝えた。

 皆寂しがってきてくれたが、いつでも帰って来ていいからと言ってくれた。

 アリスさんは

 「もう私の孫みたいなものだから。早く帰ってきておくれ」

 と抱き締められて

 「早く帰ってこれるようにします」

 と泣くのを我慢しながら抱きしめ返した。

 全部回ったところで、S級パーティーが現れた。

 「おはよう。返答を聞かせてほしい」

 「王都まで、宜しくお願い致します」

 と伝えた。

 村の皆が行ってらっしゃいと言う中。

 「行ってきます」

 と手を振り見送られた。

 タンタの町を経由して王都まで5日かかるらしい。

 一応タンタから馬車で向かう事になっているので、のんびり旅だ。

 タンタの町でも今までありがとうと感謝され。

 また戻っておいでとも言われた。

 本当にお世話になった。

 有り難い。感謝しかない。

 タンタの町を離れ、3日。順調に行けば、明後日には王都に付く

 「オーイ。飯が出来たぞ!」

 この旅の間、ご飯を作ってくれたのは、意外な事に大きな盾をもつザイスだった。

 彼は気さくで、周りに気を使ってばかりいる。

 それに引き換え、魔法少女パルマは、思った事は口にするタイプで空気を読まない感じ?

 竜殺しのマサヤと聖女のユカリは、付き合ってるらしく仲がいいけど、パルマはマサヤの事が好きっぽい。その気持ちが空回りしている感じかな?

 最後に王国の監視役をしている奴隷。

 タリスは、周りと距離がある感じでただ指示に従っているように見える。

 悪い噂がある。

 第2王子と、繋がっているらしいので、自分も警戒はして置く。

 道中の話で、マサヤとユカリはバスに乗ってる時に、事故で亡くなったそうだ。

 その時の原因が、神のミス?だったらしく謝罪され。

 元の世界には戻れないと聞き、この世界に来たそうだ。

 条件も、スキルを2つ貰えたそうで、あのクソ猫とは大違いである。

 マサヤは、剣の召喚と勇者のスキル。

 ユカリは、聖女と薬剤師のスキル。

 俺から見たら血の涙が出るほど羨ましいスキルだ。

 ザイスもそうだがこの3人は、かなりフレンドリーで、色々話をした。

 パルマは、思わず頭を撫でてしまい。警戒されている。その時照れているように見えたのは、気のせいだったようだ。

 タリスは、時々品定めでもするかのような視線を、向けてくるので近づかないようにしている。

 マサヤは、勇者なのに竜殺しの方が有名なのは。

 他にも、スキル勇者がいるそうで。

 全ての国に、一人はいるそうだ。

 俺が真の勇者だと言っている者がいて、トラブルにならないようスキル勇者は内緒との事。

 このS級パーティーは、王様と酒を飲む仲で。今の王は信用できるから大丈夫ですと言われたが!

 第2王子派閥は、信用しないように言われた。

 今の王、がもし亡くなったら間違いなく内線が起こる!

 その時S級パーティーは、第1王子派閥に付く事に決めているそうだが、すぐに亡くなるわけではないようだ。

 前から気になっていた事があり

 「答えなくてもいんだけど、レベルって皆いくつ位なの?」

 「別に良いよ。自分は、512ユカリは320だったけ?」

 「はい。そうです」

 「俺は270だな」

 「私は答えたくありません」

 「160になっております」

 とマサヤ・ユカリ・ザイス・パルマ・タリスの順番で答えてくれた。するとザイスが

 「ソウダイは?何が気になるんだ?」

 「実は、スキルの関係もあってレベル1,050になって、周りに千を超えるレベルの人がいないからおかしいのかな?って(笑)」

 「何嘘を言ってるですか?私でさえ300になったばかりなのに!嘘に決まってます!」

 とパルマが反応してくれるが、他のメンバーはあきれてる?不思議な物でも見るかのような視線を浴びた。

 「一応冒険者になればレベルは、カードに記載されるからすぐに分かる事になるが、本当に千を超えてるのですか?」

 とマサヤに言われ

 「嘘は付いてないんだが、やっぱり異常かな?(笑)毎日のようにタンタの町との往復を走っていたから」

 「異常だろ!一回模擬戦してみるか?」

 とザイスが言うので受ける事に

 今のステータスは

 レベル 1,050

 スキル

 言語理解

 走経験値

 ダッシュ

 恐怖体制

 タックル

 ジャンプ

 投擲

 シュート

 HP105,000 MP52,500

 と強くなったのか、よくわからないスキルの為。力試しを、したかったのでちょうど良かった。

 「では、始め」

 と、マサヤが開始の合図を出す。タリスには、見せたくなかったが、実力を試したい気持ちに負け。

 俺とザイスは模擬戦を始めた。

 ザイスは、大きな盾を構え待ち構えるようだ。

 俺は、まずはとザイスを中心に走り回る。

 正面から突っ込むのは怖かった為の作であった(笑)

 ザイスは、何を始めるのかわからなかった。

 すると突然盾に軽い衝撃が来るそれが全身に広がる。

 全身を強固な装備に身を包んでいる為。衝撃があっても傷つく事は無かったが原因を探ると、ただ単に石を蹴っているようだ。

 俺は、シュートのスキルを使ってただ石を蹴っていた勿論狙ってはいたが。

 半年前辺りから、スキルの連続使用が可能になっていた。

 スキルが体に馴染んだからなのか?レベルが千を、超えたからなのか?多分後者だろうと思うが、そのお陰で強くなれたと思っている。

 が、戦闘する事が無かったので試してみたかったのだ。

 ザイスが苛立ち始めた時ソウダイは、ダッシュを使い背後へ頑丈な鎧なのはわかったので首を締めギブアップを狙ったが、腕を捕まれ投げられる。

 お互いが膠着状態になると、ザイスの体が光ったように見えた瞬間!

 盾を前に出し、突っ込んできた。

 それをジャンプでかわし、背後にダッシュで迫る。

 ザイスは同じ手は食わないとすぐに後ろを振り返り縦を構えるがそこにはもうソウダイはいない。

 すると頭上からソウダイが全体重をかけて蹴りを食らわせた。

 衝撃でザイスは吹っ飛び。

 「そこまで」

 マサヤか声を上げた、

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