第11話
水筒を借りたのに無くしてしまった為、リュックサックを買ったお店に向かう。
店の前の護衛?の人にドモと挨拶しながら中に入る。
多少先程の事で、自身がついたのか気持ち余裕が出来た。
自称奴隷の女性が出て来て
「私をお求めにいらっしゃったのですか?準備してまいります」
と奥に行こうとするので慌てて
「そんなわけ無いだろう!水筒を探している。あと、何か子供に喜ばれそうな物もあれば欲しい」
と伝えると、え?嘘でしょ?見たいな顔をしたがジト目で見ると咳払いをして
「水筒ならこちら容量5倍から通常の物まで揃っております。」
と見せてくるが値札がない為確認するとこちらも上は白銀貨1枚から銅貨1枚までとピンキリだが、残り金貨3枚と銀貨5枚の為。容量2倍の銀貨5枚を2つ買い1つはサイ君に渡す事にする。
「こちらは今王都で話題のキャラクターシリーズで、ヌイグルミと言う物が入荷したばかりです。」
と言われ見ると、まん丸顔のアンコが入った有名キャラと、こちらもまん丸顔の猫のような有名キャラで、他にも作りやすいのか丸いキャラクターのヌイグルミがあったが、最初に目に付いた2つを買う事にした。
王都から遠い為1つ銀貨5枚もしたがサイ君の為なら悪く無いと購入した。
結局金貨1枚銀貨5枚となり、これからは節約しようと決める。
生前、お金を持っていると使ってしまっていたので異世界では使いすぎないように気を付けようと思う。(無理な気がするが(笑))
丁度時間的にもいいかと手紙を受け取りに、お店に向かうがまだ集まっていないようで雑談して待っていた。
その時に果物をもし持てるなら母に届けてほしいと頼まれオッケーと伝えると銀貨を出してきたのでおねぇさんのお陰で収入があるからと断ると、笑いながら鉄貨1枚位は受け取って欲しいと言われ仕方なく受け取った。
暫くすると大きめな袋を背中に担いで恰幅の良いおばさまが来て渡して来た(イメージ的にはサンタクロース?)
こんなにあるのかとびっくりしたが月に1度位しかいつもの商人は来ないからと言われた。
ちなみにこの世界は、1月(ヒトツキ)は30日、1年は360日、だそうだ。
リュックには入りそうにないし、担ぐしかないかとため息混じり担いだ。
紙とはいえ結構な量があったがレベルアップのお陰か、それ程重く感じなくてこれなら走れると踏んでそれじゃと帰ろうとすると
「肝心な物を忘れているよ」
「こんなに?いいのですか?」
「むしろ逆にそれでいいのか聞きたい位さ。これからも頼めるなら頼みたいと皆言っているよ」
と言われこれは暫く毎日郵便で往復しながらレベルアップ出来一石二鳥!と喜んで毎日でもやりますよ。と伝えた。
最後にハグされたのはおどろいたが、それ程嬉しい事らしい。
結構な距離があるが兄弟・親子・親戚・友人と色々繋がりがあるらしくまた、商人に頼めば十倍以上かかる為物凄く助かるんだよと言われ気をつけるんだよーと見送られジョギングしながら帰った。
家に帰ると(自分の家ではないが)サイ君が抱きついて
「お帰り」
と言われ癒やされる。
食事の前に、ボンドさんに手紙の事を伝えると
「もう遅いから明日一緒に回ろう。挨拶しておけばこれからもこの村にいやすいだろう」
と言われわかりましたと返事した。
サイ君を呼び、まず水筒を渡す。
新しく買ったから、返すねと容量2倍になっていることは内緒にして渡す。
なんか違う気がすると首を傾げていたので、すぐにヌイグルミ2つをだしいつもありがとうと渡すとボンドさんの顔を見て頷くのを確認し
「ありがとうお兄ちゃん」
と抱きつかれた。
一緒に夕食を食べ洗い物をボンドさんと2人でしていると、
「ありがとう。サイは俺が母親がいない事で寂しい思いをさせていたが最近君の話ばかりで楽しそうだ。」
と言われたがお礼なら自分がしたい位だからと笑いあった。
ちなみに生前45歳だとは話してある。
まさか見た目12歳が45年の知識がある事に驚いてはいたが受け入れてくれている。
本当にボンドさんサイ君には頭があがらない。
寝る時に、1つエイカちゃんにあげてもいいか聞かれ勿論と答えると抱きつかれたのでくすぐったりして遊んでいたらそろそろ寝なさいと、ボンドさんに言われクスクス笑いながらいつの間にか眠っていた。
目が覚めいつもの挨拶と朝食を済ませると、手紙を配る為ボンドさんと回った。
今日サイ君は、キノコ拾いと薬草探しに行く事にしたらしい。
気をつけるように出かける時に伝えた。
回ってる最中皆感謝してくれ、これから毎日隣町タンタに手紙を、届けるのに1人何枚でも1回鉄貨1枚と伝えるとかなり喜び抱きつく者が後を立たなかった。(男は勘弁願いたい)(笑)
エイカちゃんのお宅に付くとマーエさんが出て来て
「あらボンドさんとソウダイさん。さっきサイ君が来てくれて娘に可愛い人形頂きましたよ」
「それは良かったですね。私がサイ君に2つ上げたのですが、エイカちゃんに1つあげたいと言うので構わないと伝えたので感謝はサイ君にお願いします。」
「とんでもないソウダイさんにも感謝していますよ。ありがとうございます。エイカおいで」
と奥にいるのか覗くとすぐ近くにいて目が合うと隠れてしまった。
可愛いなーと思っていると、奥さんがコラと言いながら手を引っ張って連れてきた。
手にはスズの着いたヌイグルミを持っていて、目の前に来たが奥さんにしがみついてこちらを向いてくれない。
フードに隠れて顔がよく見えないが
「ありがとうございます」
と言って奥に行ってしまった。
3人で笑顔になり手紙の事を伝え他にも回るのでと言い後で手紙を家に持ってきてくれる事に、最後近くのお婆さんの家だけになりボンドさんは仕事に向かった。
もうお昼なのでは?と勝手に休みだと思っていたが自分達が寝てる間に変わってもらえるように頼んでいたらしい。ありがたい。
お婆さんの家に付くと中に案内されテーブルに食事の用意が2人分してあり確か一人暮らしのはず
「来客予定でしたか?すみません。すぐにお話しますので」
「これはソウダイさんと私の二人分です」
と言われ不思議そうにしていると、昨夜ボンドさんが来てくれて教えてもらった事を聞きなぜ?と顔にでていたのか、
「私がソウダイさんと話したいと頼んだから年寄りのわがままに突き合わせてごめんなさいね。異世界の人の口に合うかわからないから無理して食べる事ないからね」
と言われ嬉しい反面なんかしたかな?とハテナマークが浮かんでいた。
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