第3話
森の中が怖い!
足を踏み入れてから、考えないようにしていたのに。
それは魔物に遭遇するかも知れない。
という思いからだったが、走れる嬉しさから忘れていた。
忘れては行けなかった。
今、目の前にイノシシのようなそうでないような四足歩行の化け物がいるからだ。
多分。自分の身長が170センチだとしてそれは高さ300センチ位の高さがある。
逃げたくても足が竦んでしまい。
動け!動け!と頭で考えてるいるが、ダメだった。
こんな時、助けが来るのが!とか考えるが、そんな都合の良い事が起こるはずも無く。
それが自分に近づき始め、死ぬの早くない?と感じた時。
何故かあの猫が頭に浮かび、ふざけるな!
と、強い感情のおかげか足が動いてくれた。
急いで、下に下にと駆けずり回りながら必死に逃げた。
レベルが上がってるから倒せるのでは?とか取り敢えず戦ってとか、頭に全く無く逃げる一択しか創造出来なかった!
図体が大きかったせいか、足は遅いようだ。
俺の足が早かったせいか?
気づくと麓にたどり着き。
道と呼べるような、平坦な道に転げ出た!
それでも不安で逃げようと立ち上がると、幼い少年と目があった。
この世界で、初めて人との遭遇に!嬉しい反面。
頼りがいのある戦士!とかでは無い事に落胆した。
「どうかしたの?顔色悪いけど」
と、話しかけながら近づく少年に少しビビりながら、
「物凄いでっかいイノシシ?に追われていて早く逃げないと」
と、伝えると少年は笑って
「それはこの山の主様だよ。大丈夫攻撃さえしなければ襲ってこないし大きいけど動きが遅いから、それに人を助ける事もあるらしいから心配要らないよ。」
と、教えてくれた。
「ありがとうm(_ _)mこの近くに村とかあるかな?おじさんは突然この山にいて記憶も無いみたいなんだ」
少年はさっきまでの笑顔ではなく今度は怪しい人を見るような顔に変わってしまった。まずったかな?と思っていると
「なにいってるの?同い年くらいでしょ?1時間位歩けばおらの村につくけど記憶が無いの?おらのおとうに話してあげるよ!おとうは村で一番強いし頼りになるから!おらは、サイ宜しくね」
と若干警戒しながら心強いことを言ってくれた。
「俺は、ソウダイ宜しく」
一緒に村まで連れて行ってくれるそうなので、その間に村の事を聞いていた。
人口100人はいないし年配の人が多いから色々知恵を貸してくれると思うし、もしよかったら家に泊まればいいよと言ってくれた。でもおとうに聞いてからと笑った。
見た目13,4歳位、短髪で身長150位かな?顔は、割とイケメン。背中にかごを背負っていて、きのこや木のみを拾う為に森に来てるそうで薬草は?と聞くとサイはまだ毒草や雑草と区別がつかないらしく触らないようにしてるらしい。
これでやっと飯が食えそうだと思ったら倒れそうになった。
何とか村まで耐えろと自分に言い聞かせ頑張った。
ふと、ステータスはどうなかったかな?と思い念じると
ソウダイ
レベル 30
スキル
言語理解
走経験値
ダッシュ
恐怖耐性
HP 3,000 MP 2,000
え!と二度見所か三度四度と繰り返し見たがスキルが増えていた!でも増えるなら他の物がとか思ったが、まいっかと。
考えるのをやめたHPやMPの上がり方もよくわからないし、サイくんには見えていないし、冒険者組合なら色々わかるかもよと教えてもらい。冒険者組合があるんだーと喜んだ。
実は結構なファンタジー小説好きで、テンプレイベントを思い浮かべ笑ったのだが、俺って強いのか?絡まれても倒せるのか?と今度は段々と顔色を悪くしサイくんにまた、心配をかけてしまった。
この世界は、どんな世界なのか?
この世界で、生きていけるのか?
安心したことで、色々考える余裕が出来たようだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます