第2話

 死んだ事に未練はあまり無い。

 何だかんだ45まで生きたし、親父は亡くなっていたし母親や妹とは疎遠で、仕事は長続きしなく1年位しか続かなかったせいもあり友達と呼べる人はあまりおらず、彼女がいたのは何十年前の話か?死んでよかったなんて今なら思えてしまう。

 取り敢えず現状確認でもしてみますか?鏡はないから顔は、わからないけど多分体は若くなっている。

 こんなキレイな手のひらじゃなかったし、頬を触ってもヒゲもなくプニプニお肌(笑)

 視力が悪かったのにメガネをかけなくても遠くまでよく見える!

 異世界といえば、と思い

 「ステータスオープン」

 大きな声で叫ぶに近いかもしれないが声に出すと『出た』何と液晶のステータス?が出た(笑)

 良しとガッツポーズをし、見てみる。

 ソウダイ

 レベル 1

  スキル

 言語理解

 走経験値

  HP 15

 MP 10


 これは、攻撃力とか防御力とか出ないのか?レベルが上がれば見れるのか?鑑定がスキルに無いからこれだけなのか?良く分からないが取り敢えず言語理解と走経験値?があるからあの猫も仕事はしたみたいだが、ちゃんと謝罪しろよ!何か納得できない!と強く思い。

 「バカネコー」

 と叫んでしまった!

 山頂の為、バカネコーと帰ってきた事に笑ってしまい、さてこれからどうしようかと考え出す。

 取り敢えずどの位走ればレベルが上がるのか調べなければ行けないが、今現地点半径10メートルは木があまりなく見晴らしがいいがそこからは、木や草が生い茂っている!

 「バカネコー」

 と、また叫んでしまった(笑)

 自分の体を確かめる意味もあり走れそうなこのスペースを取り敢えず一周走ってみる。

 「結構スムーズに走れるな」

 等と思ったがレベルが一周しても上がっていなかった事に落胆し一周毎にレベルを確認しながら走ってみる。

 「上がった!」

 10周目にして要約、レベルが2に上がっていた!

 上がった実感があまりないが戦闘になる前に出来るだけレベルを上げたい為それからは休む事も忘れ走って走って走り回った。嬉しさのあまりレベル3にするには何周なのか確認してなかった事に後で後悔したが、こんなに走れる嬉しさから仕方ないと間抜けな自分を笑った。

 辺りは暗くなり始め、流石に疲れて元の位置で大の字に倒れて気がついた!

 「まずやるべき事は水と食料の確保だった」

 と、また呆れた。

 腹は減ったが動けないし取り敢えずステータスはどうなったかな?とステータスオープンと念じてみる試してみたら叫ぶ必要は無かったと気付く

 ソウダイ

 レベル 10

  スキル

 言語理解

 走経験値

 HP 1,500

MP 1,000


 やはり攻撃力等は表示されないが増加率が高すぎじゃないか?と思うが平均がわからない為これが強いのか?弱いのか?わからない?

 まっいっかと、考えるのをやめ楽しくて走っていたが限界だったのかそのまま眠ってしまった。

 目が覚めると明るくなっており腹が減ったよりも喉の乾きで目が冷めたような気がした。

 人間水分を接種しなければ死んでしまう!と思いもう一度周辺を見渡す。

 遠くに建物らしき物が見え。取り敢えずそこを目指し歩き出す当然木や草が生い茂る中に足を踏み出す三十分位足早に歩くと段々に目的の場所まで迷わずに行けるか不安になる(怖くて足早に自然になった)が直ぐにその事はどうでも良くなるそれは水の匂いを感じたからであった!

 余りにも喉が渇いていた為、周りを確認するのを忘れ匂いが強いと感じる方へ走っていた。

 すると、水の落ちる音、滝が近くにあるような音が聞こえ急ぐと水しぶきが跳ね上がる7メートル位ありそうな滝が見えてきて、顔をツッコミ安全を確認せずに水を飲みだす。

 一分位飲んでいただろうか?

 もう十分と顔をあげあぐらをかきながら、のんびりと周囲を見ると、鹿らしき動物が見え慌てて立ち上がるが鹿は静かに水を飲むだけ、ゆっくりと後退り水筒等無いし、ここにいても仕方ないと思い鹿の居ない方に、移動し見えなくなってから足早に下山し始める。

 山頂からの景色から、多分ちゃんとした道が直線であれば、半日で麓までつける距離だと思っていた為遠回りで道がなくても、足早に急ぎ目に行けば一日で麓まで付けると思い食料や水は後回しする事にした。

 

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