異世界転移走るだけでレベルアップ
@dairidai
第1話
いつもの一日が始まる朝、ぼんやりと昔を思い出す。
走る事が好きで、陸上選手に憧れた小学生時代。
陸上部がなくて、色々な部活動を転々とし結局合う部活動がなく悔しかった中学時代。
陸上部がある高校に入学し楽しかった高校時代。
昔に戻りたいと思いながら、タバコに火をつけ吸い終わる頃には、気持ちを切り替えて仕事に行く準備をし家を出る。
ボロアパートの階段で猫がいる事に驚いて足を滑らせ転がり落ちる。
『イッテー』
体中痛くて、段々に意識が薄れこれあかんやつじゃん等と余裕なような考えをしながら意識を手放した。
起きなさいと言われた気がして目を開けると、真っ白な空間に猫がいた。思わず笑ってしまった。
コイツのせいで、あんなに痛い思いをしたのに可愛く見えた事に笑ったのか?猫が喋った気がして笑ったのか?
自分でも不思議な気持ちで猫を見ていると、
「やっとか、お主は死んで魂の状態に今はある」
と、訳のわからない事を猫がしゃべった!
「お主の記憶の中で、当てはまるのは異世界。いわば違う世界にお主を送ろうと、今から準備を始める」
と言われこの猫のせいで階段から落ち、死んだのだと段々に思い出し
「ふざけるな!てめいのせいじゃないか」
と、猫だと言う事も忘れさけんでいた。
「そんな事はない!お主の不注意が原因で、わしのせいでは無い」
「ふざけるな!あんな所にいるなんて俺じゃ無くても同じ結果になっただろ!いい加減にしろ」
暫く睨見合う。
「話が進まん、お主はもう死んだ。まぁわしにも申し訳無い気持ちがあるから異世界に行かせてやると言っている。お主の記憶の中にある異世界!魔法があり科学があまり進んでいない世界じゃ」
ホントに小説のようだ(笑)
「だったら何かチート能力をくれよ!魔法があるって事は魔物がいたり戦闘があるだろ!もしかしてレベルって言うのもあるのか?」
「お主の言う通りではあるがあまりスキル等上げる訳にはいかん!まぁ言語は他の物にも付けておるし何か欲しいスキルがあるのか?」
「他にも異世界に行った奴がいるのか?他の奴は?やつらは?何のスキルを貰ったんだ?」
ここを失敗したら新しい生活もすぐに終わってしまうかもしれない。
「基本は言語だけじゃ!ただ今回のようなケースの場合、最初から剣が使えるスキルや、オリジナル魔法、後はレベルアップしやすいとかかのう?」
「じゃあそれ全部くれよ!あんたが悪いんだからそれ位してくれても良いだろ!後金もくれ!」
「駄目に決まっておろう!まぁ少しは金を持たせてやってもいいが、スキルは一つじゃ!」
「どんなスキルがあるかわからないし、一つとかあんまりじゃないか?」
「早く決め無いと、勝手に決めて送り出すぞ!一応伝えて置くと10代になっておるから成長が早いのがおすすめかのう?」
これはよく考えないと、すぐに死んじまいそうだ。
どうすっかな?
レベルが上がりやすくして貰っても、倒せなければ意味ないし。
もし、戦闘しなくてもレベルが上がったら?
強くなってから戦闘始める感じなら?
いけるか?
そうすっとどうするかな?若い体なら昔みたいに走れるかな?
これならいけるか?
でもこれチートじゃないかな?
無理かな?
取り敢えず聞いてみるか?
「走ったら経験値がいっぱい貰えて成長しやすいとかあり?さっき成長しやすいのがオススメって言ってたやん!」
「走る事で経験値が入る事は出来るが、いっぱいとは行かないじゃろ。じゃが、それで良いなこれ以上付き合いきれん!さっさと行け」
「まって!ホントにまって!他に考えるからお願い」
「待たぬ!では今度はもっと長生きするように頑張りなさい!」
「チョイ待ってって!」
猫の姿が消えると、白い景色から切り替わるとそこは
山頂
「せめて街の中にしろよー」
と、叫んでいた(笑)
山田 走大 (ヤマダ ソウダイ)45歳
死亡し若返り転移
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