第2話

クロムに捨てられ日から一日が経ち、俺は今ステータスを見ていた。昨日俺はゴブリンアースのスキルを手に入れた。夢かと思ってステータスを見てみたが、きちんと俺のスキル欄に棍棒術level3と書いてある。けどそれはおかしい筈だ。別系統のスキルは一つしか覚えられない。剣帝のスキルを持っていたら、剣技スキルや居合という剣士系統のスキルが得られるのだが、俺のスキルは吸収だ。吸収系統のスキルは存在しない。吸収を持っている俺は他のスキルは覚えられない筈だ。


だが、俺はスキル棍棒術を得ていた。なぜ?

そんな思いがありながらも俺は一つの仮説を立てた。 「もしかしたら、吸収は攻撃だけでなくてスキルも吸収できるのでは?」


だが、まだ分からない。もしかしたら、一つしかスキルを覚えられないのが違うかもしれないし……  俺は確認の意味を込めて、森へと向かった。


俺は森につくとゴブリンアースを探した。

多分だが、ゴブリンアースはここを根城にしている。俺は慎重にゴブリンアースを探した。ゴブリンはD級魔物だが、群れで来られたら厄介なのだ。どんなに弱くても、集まれば強くなる。俺が歩いて少し立った頃、俺の目にゴブリンアースが見えた。しかも、13才くらいの少女も連れて……


俺はすぐ様ゴブリンアースの方へ向かった。

自分のスキルを試したいというのはあったが、それよりも少女を助けたい! そんな思いが俺を動かした。 俺はゴブリンアースに向かってスキルを発動させる。


「スキル吸収!!」

すると俺の頭にまたまた機械音が流れた。


『スキル吸収成功。スキル棍棒術 熟練度を吸収しました。棍棒術level5になりました。』


そんな機械音と共に俺はゴブリンアースに向かってlevel5の技をお見舞いする。


「くらえ! 英雄棍棒ヒーローアッシュ」その言葉でゴブリンアースは木っ端微塵になって倒れた。 ゴブリンアースを倒して俺は目の前にいる少女に向かって声を掛けた。「大丈夫か?」 その時、少女は緊張が解けたのかそのまま俺の方へと倒れてきたのだった。


そして村へと帰って、俺は町長にお礼をされた。さっき助けたのは町長の娘さんだったらしい。


「ありがとうございます。セル殿」いつも、セル!! と呼び捨てにされてるから、そう呼ばれるのはなんかくすぐったい。俺はそう思いながらも村での歓迎の祭りを楽しんだ。


祭りが終わって、俺はスキルを見ていた。俺が昨日手に入れたスキル棍棒術。それが今日レベルアップした。その事から考えると、

もう認めなくちゃいけない。このスキル吸収はスキルを吸収出来るってことを……


まてよ? それじゃあ、なんで吸収は最弱と呼ばれてんだ? こんなに強いなら最強って呼ばれる筈なのに……俺はもう一度ステータスを確認する。


「ステータス」


nameセル

スキル

吸収Level9

棍棒術level5

魔力500


吸収のスキルはレベル9だが、それが関係してるのだろうか? 例えば、吸収のスキルが強いからスキルも吸収出来る。そう考えられないだろうか? スキル吸収を手に入れてしまってから俺は何度も何度も吸収して特訓をした。理由は英雄になりたかったから……


強いスキルを持って、魔物と戦い、危険な時にみんなを守る。そんな人物に憧れていたから俺は信じられない程吸収を使った。だがそれが本当だとすると…… 俺は英雄になれるかもしれない。 けどまだレベルMAXまでスキル吸収はなっていない。レベルMAXになったらどうなるんだろう?


そんな疑問を感じつつ、俺はこれからの目標を建てた。


  「冒険者として1からやり直す」


もう、最弱なセルは居ない。新しくセフィル

として冒険者になるんだ…… 俺はそう決意して町長の部屋へと向かった。


町長の部屋へと着いて俺は近い内に王都へ戻ることを伝えた。すると町長はなにか、寂しいような、そんな顔をして微笑んでくれた。あぁ、本当にこの村はいい村だ。それがひしひしと伝わってくる。最弱スキル持ちの俺でも優しく出迎えてくれるそんな人達に俺は心から感謝をして自分の借りてる部屋に戻った。



翌日、俺は信じられない程の雑音で目が覚めた。外には武装した兵士たちが集まっている。俺は嫌な予感がしてすぐ様外へと向かった。俺が外へ出ると、もう危ない状況だった。兵士と村民が戦っている。どちらが勝つなんて、目に見えてるのに……それでも諦めないと頑張っている。そう思うと俺は無意識に兵士たちへと向かっていた。


何が兵士だ! 民を傷つけて、俺はそう思わずにはいられなかった。そんなのは英雄のすることじゃない!! そんな思いが俺の奥底で爆発した。


「スキル吸収!!」

するとまた機械音が流れた。

「スキル吸収成功。剣士のスキル、居合を吸収しました。熟練度も吸収。Level4になりました。」


俺はすぐ様、剣を持って兵士の元へと間合を詰める。そして俺は峰打ちで兵士たちを気絶させた。そして勝負が終わった頃、俺はスキル居合をLevelMAXにすることが出来たのであった。………


兵士たちを倒してから一段落して俺は別の国へと向かおうと決意した。最初は王都で冒険者をしようと思ったけどあんな兵士達が居る国で冒険者なんてやりたくはない。

まずは王都の隣の国聖都へと向かおう。そう思って俺はこの村を出発した。

俺が出発する時に色んな声が飛び交ったがそのすべてを俺は聞き取る事ができなかった。………


…………………………………………………………………………………………………………


ということで、不定期と言っていたのですが、開始三日目でフォロワー30人超えしたので出来るだけ投稿したいと思います。


なのでこれからもよろしくおねがいします!!





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