第4話
学校の帰り道、杏の食べたいアイスクリームを近くのコンビニまで買いにきていた。
「お、あったあった〜」杏が手に取ったアイスクリームは「唐辛子アイスクリーム」。
「うっわ。からそ」
「辛いのは人間の神秘だよ」
何言ってんだか。会計を済ませ、近くの公園で食べているのを見て、同じ高校の子がなにやら言っている。もう慣れっ子になってしまった。話してる内容も多方理解出来る。
「杏、それ1口ちょうだい。」
「ん?あ、あーん。」
食べると、辛かった。唐辛子がふんだんに入っいてアイスクリームと読んでいいのだろうか。アイスクリーム要素は冷たいだけだった。
「杏、お茶」
「相変わらず、辛いのダメだね〜」そう言って水筒を渡してくれる。その間に杏は私のを食べて苦そうな顔をした。おかしいだろ。
「なんで、甘いの食べて苦そうな顔すんだよ」
「うげー。甘えの反対!」
騒いでいる所に同じ制服の女子が数人、引き連れてこっちにきた。
「ねぇ、何回学校来んなって言わせれば気がすむの?」
あきれる。勝手に言ってんのはそっちだろうに。
「何回それいえば気が済むの?」
そう言うと手を振りかざされる。
「叩けば?」
振りかざした手をとめて、間があったが、手を下ろした。
「強気で言ってもおまえ怖いだろ。」
そう相手を睨みつけた。
「死ねばいいのに」
そう言って女子たちは去っていった。
女子の行った先をみると見たことがある男子がこちらをみていた。
如月だった。
杏も気づいて、私に言う、
「あはは。見られっちゃったね、」
分が悪そうに笑う。
「、、うん、」
それしか答えようがなかった。
一瞬の出来事だったが、一気に生気を持ってかれた気分だった。
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