一番重要な情報が入ってこない
「さて、残るはお前達だ」
部屋に残った男達を見る……けど皇帝はともかく他は誰が誰だかわからん。
ま、いいか…疑わしきは罰する。
俺がそう思ってると皇帝が初めて口を開いた。
「貴様等は…一体何故このような狼藉を働くのだ? そこに転がっている
…この期に及んでしらばっくれるとか…面の皮厚すぎるだろ。
帝国の王子の頭を掴んで持ち上げる。
「
次に
「そして
魔王軍と取り引きをする…そんなことをすれば周辺国から外交で袋叩きにされるだけじゃ済まない。
各国に支部を持つ教会を敵に回し、下手をすれば戦争にだって発展する。
それに
それに…
「そのせいで茜が死んだ」
自分が今どんな顔をしているかなんて分からない。
「お前達のせいで茜が死んだ」
男達の顔が恐怖に染まる。
本当はわかっている。 あの時油断をした俺にも責任があることを。
でも、だからと言って
「待ちたまえ、勇者ハルトよ」
「何か証拠はあるのかね? 我々帝国が魔王軍と通じてたという証拠が」
そう話すのは長い金髪を後ろで縛った男だった。 どこか
「あぁ、心配しなさんな。ちゃんと証拠はありますぜ物的な証拠が」
そう言って部屋へ入ってきたのは勇者パーティで
その手には何かの文字が記された羊皮紙が何枚か握られていた。
「これは
そうギドが話すと
「い……命?! 馬鹿な、訊いてないぞ?!」
「おのれ…我々を謀ったのか!」
等と自分達が関与していることを自供しはじめる男達。 …いや、この場合は自白か。
先程と違い、皇帝や
「ああ、こうして直接会うのは久しぶりですねハルト様」
「そうだな、これはレーネ達に頼まれたのか?」
「正式な
「……そうか」
ギドの登場で少し冷静になる。
(……)
先ほどからアカネが静かなのが気になる。
……怖がったりしてないよね?
(悠君…あれ)
そう言ってアカネはギドが持ってきた羊皮紙の一枚を指さした。 よくみたらその羊皮紙だけ、他の契約書とは比べ物にならないほどの魔力を纏っている。
(あれ、さっきの人の契約書…まだ契約が生きている)
…え?
でもさっき…。
「ひ……ヒイィィィィィ?!」
部屋にいた男の一人が指差した先には、先程まであった筈の貴族っぽい服を着た死体と騎士の鎧を着た死体が無くなり、自身の体をまるで汚いものを見るような眼で見ているグリーズランドが立っていた。
全裸で
俺はアカネの目を手で隠した。
―――――――――
遅くなってすいません
そしてまだ投稿するつもりの無かった新作を誤投稿しました……よければどうぞ。
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