一石二鳥(きちくのしょぎょう)
もう少しでメリド村に着くという所で謎の集団を発見した、見たところ何処かの兵士のようだが……少なくともフィーリアの兵士の格好ではないな。
一応念話でティセニエラ達に連絡をしようと思い立ち止まると、先に向こうの兵士っぽい奴等に見つかり声をかけられる。
仕方ないので懐の魔導具を一つ起動しておく。
「おい貴様! こんなところで何をしている
?」
いきなり威圧感な態度の兵士A(仮)
「お前達こそ何者だ? ここはフィーリアの領土のはずだが?」
「貴様には関係あるまい、それより此方の質問に答えろ。」
兵士A(仮)とやり取りしてる間にも、他の兵士(仮)も集まってきて俺を取り囲み武器を構える。 数は20……いや、少し遠くにもう一人いるな。
弓は居ないけど魔法を使える奴が何人か混じってるな、細かくはわからないけど一人一人はそこそこ強い…多分ハイオークぐらいか。
改めてティセニエラ達に念話を送り状況を説明する。
「こっちの質問には答えれない、だが自分の質問には答えろじゃ通らないだろ。 」
「ああ、そうだな…もういい、おい、コイツを殺せ。」
殺せ…か、ならこっちもそれでいいか。
ティセニエラ達から対話が不可能なら、一人を残して”処分”していいと言われている。
コイツらの目的は残った一人から聞き出せばいい。
「あ、それならオレにやらせて下さいよ、”前回”も”今回”もクジで外れてお楽しみに参加出来なくてムカついてたんすよ~」
兵士(仮)の中から軽薄そうな、やや日に焼けた男が剣をもって歩き出てきた。
腐りきったまるで帝国軍人みたいな男だ。
しかし、”前回”? ”今回”? お楽しみ? ……よくわからないがとても嫌な気分だ、駄目だな…このままじゃやりすぎてしまうかもしれない。
「オイ……まぁいい、直ぐ終わらせろ。」
「りょ~かいっと、んじゃあ先ずは手足を切り落としてやるよ」
周りの兵士(仮)もニヤニヤと不快な笑みを浮かべている、『何秒もつと思う?』そんな会話も聞こえてくる。
その中で『あの村の連中』という言葉が聞こえてきた。 ……後で問い詰めよう。
「ああ、すまない。」
「お? 何だよ、謝るなよ~、今更命乞いしたってお前を玩具にして殺すことには変わりないんだからさぁ。」
「いいや、先にお前の手足を切り落としてしまったんだ……さあ、次はお前の番だぞ、さっさとかかってこい。」
「はぁ? お前何言ってんだ? まだ何もしてないのにもう頭オカしくなっ………れ???」
軽薄そうな男が一歩前に歩こうとして前のめりに倒れる。足がもう無いんだから当たり前だろうに……。
「…ぁ……な、んだこれ……なんだよコレェェェ!? オレの手が! 足がぁ! あ”あ”あ”ぁぁぁ!」
涙と鼻水を散らしながら荒ぶる芋虫のように動く仲間をみて、周りの兵士(仮)からも殺気が放たれる、遅いんだよ。
「貴様! 怪しい術を……魔法使いだったのか、ならば…おい! コイツの魔法を封じろ!」
魔法なんて使ってないんだが…?
兵士の一人が『沈黙』を唱えようとしたので、その兵士(仮)の前まで一瞬で移動して顎を砕いた、変な悲鳴を上げながら顔を押さえて倒れる兵士(仮)。
その時、遠くにいた一人が念話で何処かへ連絡をとろうとしてたので、無力化しようと『
その間斬りかかってきた兵士(仮)の手足を落として傷口を魔法で焼いておいた、これで出血は止まるし二度と魔法や薬でも元に戻ることはない、まさに一石二鳥。
「さて……降伏だなんてつまらないことをしてくれるなよ? 」
………――――
その後そこに居た奴全員の手足を落として傷口をちゃんと”消毒”してから、一番最初に声をかけてきた男にコイツらの仲間が、メリド村を襲っていることを聞き出したので直ぐに救出に向かった。
コイツ等は手足も無いし、馬も逃がしたし、魔法は顎もちゃんと砕いたから逃げられることはないだろう、まだ聞き出したいこともある…簡単に死ねると思うなよ。
――――――――――
元の世界=砕いて放置
異世界=切り落として焼く
幼なじみの聖女を寝取った勇者をざまぁして殺した後で、自殺した主人公が自身がざまぁした勇者に転生する話し(コメディメイン)
というのを思い付いた。(何番煎じだ)
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