オマケ話 ゆうしゃとおふりょ


「はるとー…ぬげないよー…」


「ばんざーいして……ほい。」


 結局、茜達とお風呂に入ることになった人間シャンプーハットの天川 悠人 ですこんばんわ。


「茜、おうか、服脱げたら先にお風呂に入ってて。」


「はるちゃんも はやくはいろっ」


「だめだぞ あかね かぜひいちゃうぞ!」


 おうかが茜をお風呂に引っ張っていく。


 流石おうかお姉ちゃんだ、後で頭を撫でてあげよう。


 長女おうか、次女茜、三女とーか なのかな…?


「よし…さあ、とーか入ろう。」


「はると てー」


「んー、ほら。」


 とーかの手を引いてお風呂へ、湯船へ突撃しようとする茜をおうか が必死に止めていた。


 苦労をかけるな…。


「先ずは体と頭を洗ってから、自分でできるよね?」


「よゆうだぞっ」


「とーか しゃんぷーこわいー…」


「はるちゃん しゃんぷー してっ」


「はいはい…それじゃ とーか と茜は俺が洗うから。」



「あっ……や、やっぱりわたしもできない…」


 おうか渾身の手のひら返し。


「うん…わかった、ならおうかも俺が洗うから、順番な。」


「うんっ!」


 にっこにこのおうか。


 いつもこれぐらい甘えてくれたらなぁ。


「茜おいでー」


「はーい」


 俺が茜の髪を洗うのを不安そうに見つめる とーか。 ふふん、心配は要らないぞ。


 俺は手に魔力を込めて、風の魔法で目にシャンプーがはいらないようにする。


 う……完璧だと思ったんだが、めっちゃ俺の方へシャンプーが飛んでくる……。


 異世界グレセアへ行くまでは、私生活で魔法が使えれば便利だろうなー、なんて考えていたけど、いざ使えるようになると結構もて余すな。


 何かないかな、できれば人間コンセント以外で…。


「えへー あわあわ~」


「と…とーかも あわあわしたいー…」


 泡が目に入らないことを確認したとーか がシャンプーの催促をしてくる。


「はいはい、もうすぐだから……よし。」


 シャワーで茜の頭を優しく流して終わり。


「茜は先に湯船に入っていいよ。」


「はるちゃんと はいるから まってるー」


 さっきは突撃しそうだったのに…。


 洗い場が狭いが…ま、しょうがないか。


「はい、とーかシャンプーするよ。」


「うー……」


 いざシャンプーの番になると、キツく目を閉じてぷるぷる震える とーか。


「……よし、もう目を開けても大丈夫だよ。」


「……ほんと?」


「うん。」


「ほんとにほんと?」


「本当だよ、嘘だったら槍を千本飲むから。」


 恐る恐る目を開けるとーか。


「ふあぁ…あわあわ~」


 嬉しそうにシャンプーの泡を手につけて遊んでいる、そしてやはり俺に飛んでくる泡。


 髪を洗いながら定期的に茜やおうかにシャワーでお湯をかける、風邪をひいたらいけないしな。


 …しかし


 先程からおうかが、俺の背中をぺたぺた触ってくる。


「はるとの せなか すごくひろいな!」


「そうか?」


「うん それに すごくかたい…」


 うん、やはり背筋は重要。


 とーかのシャンプーが終わり、シャワーを頭から少しづつ流す、それが終わるとおうか の番。


 おうかは背筋を伸ばして座る、しかし目はやはりキツく閉じられている。 やっぱりおうかも怖いんだな…。



「………よし、おうか、目を開けても大丈夫だよ。」


 おうかはゆっくりと目を開く、そして「おぉー……」と驚いていた。


 後ろでごそごそしてた茜が立ち上がり


「はるちゃん せなか あらって あげるねっ」


 そう言って泡だらけになったタオルを持ち上げる。


「とーかも とーかもー」


 可愛い娘達に背中を洗ってもらえるだなんて……俺、明日死んだりしないよな?


「! …あっ…あ…」


 それを聞いたおうか がオロオロし始めた。


 …うん。


「二人共ちょっと待って、おうかのシャンプーが終わったら、三人で一緒に洗ってくれる?」


「はーいっ」


「はい!」


 二人が元気に返事をして、それを聞いたおうか が嬉しそうに俺を見る。


「背中は任せるぞー?」


「うんっ!」



「……ん、よし、流すぞー」


 おうかのシャンプーも終わったので、後は三人に背中を洗ってもらいながら自分の髪を洗うだけである。



 三人が仲良くタオルで背中をごしごし洗ってくれる。 とても幸せな気分だけど…


 ……背中くすぐったい。


 体も洗い終えて四人で湯船へ…だが狭い……


「ちゃんと肩まで浸かってなー」


「はるちゃん あったかいね!」


「とーか ひゃくかぞえるまで でちゃだめだぞ」


「ふえー……」


 こんなに狭いのに三人はとても楽しそうだった。 勿論、三人だけじゃなくて俺も楽しい。


 俺は今、どんな顔をしているだろうか?





 お風呂から上がり全員で体を拭く。


「はるとー…あたまふいてー」


 ほいほい


 とーかの綺麗な黒髪を拭いてゆっくりドライヤーで乾かす、最後に櫛で梳いて終了。


「はるちゃん わたしもっ」


「…えと……あのね……」


 自分の髪を乾かそうとしたら茜達が並ぶ。


 ……どんとこーい!


 それと…


「とーか、ちゃんとパジャマ着ないと風邪ひくよ。」


「…はるとー…てつだってー」


――――――――



我慢できませんでした


今では反省してまs





























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