第10話 同じものを愛したい



「がんばった」


「同じものをみて、同じものを愛するために」


 蝶々を捕まえた とても綺麗だった

 けれど握った手の力が強すぎて

 蝶々はすぐに死んでしまった


 宝石を手に入れた

 とても綺麗に輝いていた

 けれど握った手の力が強すぎて

 拳の中でこなごなになってしまった


 手に入れた者は全部壊れてしまうの

 私の力がが強すぎて

 皆の命が弱すぎるから


 どうしてこんなに違うのかな

 私も皆も同じであれば良いのに


 私はただみんなと同じものを愛でたいだけ

 皆と同じように 同じだけ


「がんばった」


「ちからをちょうせつしようとした」


「やりかたをくふうしてみた」


 


「ストーリー」


それなのに駄目だった。

同じにはなれなかった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩集12 この歴史は、言葉と共に紡がれていく 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ