第6話 共犯者になりたかった



「隠し事、どうして話してくれないの?」


 時がくれば分かる

 そうはぐらかされた


 唇に人差し指あてて

 内緒


 妖艶に微笑んだ


 君だけの隠し事

 共有させてはくれないんだ


 共犯者になりたかった


 たとえそれが世界を敵にまわすものだとしても

 君と共に 同じ所に立っていたかった


 君は はぐらかすばかりなんだね

 その先には 進んではくれない


 きっと時が来たら 私を置いて行ってしまうの

 一人で


「ずっと孤独に生きていくつもりなの?」


「誰とも親しくならずに?」


「そんな生き方、寂しいじゃない?」


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詩集12 この歴史は、言葉と共に紡がれていく 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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