第6話 共犯者になりたかった



「隠し事、どうして話してくれないの?」


 時がくれば分かる

 そうはぐらかされた


 唇に人差し指あてて

 内緒


 妖艶に微笑んだ


 君だけの隠し事

 共有させてはくれないんだ


 共犯者になりたかった


 たとえそれが世界を敵にまわすものだとしても

 君と共に 同じ所に立っていたかった


 君は はぐらかすばかりなんだね

 その先には 進んではくれない


 きっと時が来たら 私を置いて行ってしまうの

 一人で


「ずっと孤独に生きていくつもりなの?」


「誰とも親しくならずに?」


「そんな生き方、寂しいじゃない?」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る