第7話 早くゴミ屑になりたい



 くしゃくしゃになった紙きれ


 何が書かれていたのか分からない


 もう読めない


 ぐちゃぐちゃになっていた心


 何を考えていたのか


 もう思い出せない


 何を伝えたかったのだろう


 どうして書きたかったのだろう


 産声を上げて この世界に誕生した


 そんなのは はるか昔の出来事だ

 

 希望に満ち溢れていた


 でもそこから 絶望が増えるばかりで


 死へ向かう道は急斜面


 ゴミの様になってほしい


 もうただの屑になってほしい


 望みはない 希望はない


 余計に足掻いて もがいても無駄だから


 きっともう 幸せにはなれないのだから




「ストーリー」


 この子は将来どんな大人になるのかしら。

 大きくなった姿はどんなものなのかしらね。

 きっと素敵な姿になるに違いないわ。


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