潤滑油・ドラゴン・自慢
集中するのは当然だけれど、急がなくてもいけない。
得意の認知をずらす能力もこの状況では使いにくいものになってしまっている。
はやいところドラゴン倒せる武器を永遠さんに与えなくてはならない。たとえ武器があっても戦えるかどうかすらわからないが。
「その動き。自慢していいぞ。素早さだけならうちの連中に引けをとらない。ただ攻撃力に関してはいまいちだな。そんな攻撃では傷ひとつ付けることはできないぞ」
戦況は圧倒的に永遠さんが不利だ。夏希さんと喜美子さんがなにか支援を飛ばすみたいな会話をしているけれど、それの効果がどれほどものもなのか。もしかしたらすでに飛んでいて今の状況だとしたら絶望だと思うのだけれど、そうでないことを願うばかりだ。
全然集中していないことに気が付き手元に集中すする。できるだけ刃を薄く。できるだけ固く。一度だけでも耐えられればそれでいい。それを何度も繰り返せばきっとドラゴンのウロコだって斬り裂ける。
潤滑油として氷が溶けだした水を使う。剣から垂れる直前にそれを凍らせていくイメージ。それをひたすらうまい具合に凍りつくまで続ける。
ドラゴンのブレスの熱気が時折その作業を邪魔する。だからこそもっと集中してその熱気から氷の剣を守らなくてはならい。
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