パッと見じゃわからない・だいすき・5分前行動

「ドラゴンって呼ばれてるけど。パッと見ただけじゃわからないんだな」


 なんだかんだで、戦うこと雰囲気でなくなっしまって、ドラゴンを待つことになった。


 そして現れたドラゴンらしき人を見て永遠とわさんが放った言葉はたしかに全員がうなずくものだった。


「おい。侍。なんだこいつらは。それにみんなはどこにいった?わけがわからんぞ」


 ドラゴンはふつうのスーツ姿のおじさんだった。偉そうに喋っているが悪いけれど仕事ができそうもない中年おじさんにしか見えなかった。


「ああ。ここにいた連中はみんなこいつにやられた。組長はここにはいなかったらしい。弾丸の野郎はいつもどおりどこにいったかわからんしな」


 侍は淡々と事実だけを告げている。そこに仲間を殺されたものとは思えない感情だ。


「ほお。我々の邪魔をするとはいい度胸だ。ここの紡ぎてですらそんな度胸がないのだからな」


 氷姫たちに依頼したライオンさんのことを言っているのだろうか。それともテーマパーク全体のことか。


「それで。なんで我を待つようなことをしているのだ。さっさと片付けてしまえばいいだろうに」

「そんなに簡単そうじゃないからまってったんだろ」


 ドラゴンの方も仲間が殺されたことについてどうこう考えているわけでもないように見える。ここに属している人たちはみんなそうなんだろうか。


「弾丸のやつはともかく組長がここにいなかったのは妙だな。5分前行動がだいすきなくらい規律だけが命なのに……まあいいか。我と戦うのだろう?世界のバランスが崩れるのを防ぐために?ここだと戦えないからな上にいくぞ」


 こっちの話なのど興味がなさそうにドラゴンは上へと登っていった。

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