レシピ・立ち会い・TRUE
家の入口に立つと、中の音を聞き耳してみたりする。それは
なかでは金属音や紙が擦れる音がするので魔女がいるので間違いない。
「アポって取ってあるんですか?」
アポイントメントが約束を取り付ける言葉なのだとしったのはつい昨日のことだ。
まさか、その相手が永遠さんだとは思わなかった。しかも、こんなふうに
「取ってないよ。前回もそうだったろう?」
そう言われればそのとおりだとうなずくことしかできない。あのときはよく教えてくれたものだとも今更ながら思う。
「ノックしないんですか」
「するさ」
コンコン。木の音は静かなその空間にはよく響いた。
「出てきませんね」
なんどかノックしたものの中から人が出てくる気配はない。しばらくするとノックした扉にぼんやりと文字が浮かび上がってくる。
『ただいま、手が離せません。ようがあるかたはどちらかのボタンを押してください』
そう浮かび上がった文字の下に同じくボタンが浮かび上がってくる。
「なんだかこれ」
TRUE。FALSE。
「わかりません。。英語ですか?」
「いや、英語なのは間違いないけどなだろ」
「とりあえず押せばいいんじゃね?」
永遠さんがなんの迷いもなくTRUEのボタンを押すのを止める暇などなかった。
「おっ。開いたぜ入っていいってことだよな」
開いたからいいものの間違った方を押したらどうなっていたのか想像したくはない。
「あら。どちらさまよ。誰かを招待した覚えはないのだけれど」
どんあレシピで作ればそんな色になるのかわからい液体が入った鍋をかき混ぜながら魔女がこちらに視線を送ってきた。
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