オムライス・おまんじゅう・番外編
「えっ。あんたよく、朝からそんなの食べられるわね」
オムライスを食べていたら起きてきた
「夏希も食べるか?
オムライスに関わらず勉さんが作ったものは美味しい。その辺の食堂に行くくらいなら勉さんにお願いしたほうが幸せな気持ちになれる。
「食べないわよ。朝は抜く派なの」
まあ、そうだろうなと思う。
「おまんじゅうもあるって言ってたから小腹が空いたら食べるといい」
「なによそれ。勉さんって何者?」
「さあ。そう言われるとよくわからないんだよね。謎が多い人。でも最初に助けてくれたし、今、生きてられるのは勉さんのおかげ」
「そうなの?気になんないの?お世話になってるんでしょ?」
自然と深く考えないようにしていたことを他人に聞かれると少なからず動揺してしまう。
「気になるけど、勉さんが教えてくれないことは知らなくてもいいんじゃないかなって思ってるから、こっちからは聞かないようにはしてるよ」
「あんたがそれでいいならいいけど、なんか気になるのよね勉さんと
不思議なことを言い始める夏希にまだ寝ぼけているのではないかと疑いの眼を向ける。
「おう。朝はオムライスか。うまそーじゃないか」
女装泥棒も起きてくる。ふと、呼び名がこのままでは不便なことにようやく気がつく。
「ねえ。あんた名前なんていうのよ。不便だから教えなさいよ」
夏希もおんなじこと思ってたようで聞いてくれた。
「
「とわっちさぁ。変身した相手で能力変わるってこと?割と便利じゃないその能力」
「勝手にあだ名つけるんじゃない。それに能力なんて教えるわけ無いだろ。勝手に想像してろ」
「なあ。佑の力番外編でしか使ってなかったやつだろ。よくそんなマニアックな力知ってるよな」
ファンタジー作品にスピンオフ作品がよく作られるように佑がコピーしたファンタジーにもスピンオフが多く存在する。佑が使った魔法がマニアックだっため永遠は不思議に思ったんだろう。
「それくらい好きじゃなきゃ、語り部になんて目覚めないだろう」
誤魔化すことが自身を守るためだとしても、ちょっとした罪悪感はある。それが相手の能力をコピーしたあとならなおさらだ。
「ま、それもそっか。それで勉ってやつはどこにいるんだ。昨日の続きじゃないけど、エクスカリバーってやつらをこっちから攻めてやろうぜ」
永遠は何を言い出すかと思えば気合が入った表情でそう言ったのだ。
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