第19話 作家デビューの年齢

 松本清張の42歳デビューを目標にしてたら、あっと言う間に45歳。2018年にカクヨムで書き始めたから、既にその時42歳。本腰入れるのが遅過ぎましたね。


 次の目標は中山七里さんの48歳。あと3年弱の猶予を自分に与えました。


 でもこういう人たちは、下積みが長く、書き物に繋がるお仕事や学生の頃から新人賞に出している人たちばかりで。こちらは20歳の頃に1度だけ「月間トリッパー」の新人賞に出したことがあるくらいで。それもミステリー小説なのか恋愛小説なのかなんなのか、オチが分からず、既に内容も覚えていないほど、箸にも棒にも引っかからないものでした。それを本腰入れての新参者が、ずっと小説家になりたかったんですよ、と言っても正味3年ほどしかやってない奴が......。これでプロになりたいとは図々しい。


 中には74歳で「おらおらでひとりでいぐも」で芥川賞を取った若竹千佐子さんのような人もいるのだろうが、それこそ長年の経験が積み重ねとなって文章に現れているのだと、まだ「おらおらでひとりいぐも」を読んだこともないのに......勉強不足です。


 他にも、隆慶一郎さんとか、黒川夏子さんとか60代70代でデビューした人もいますが、専門的な要素とか何か突出したものを持っている人たちなので、普通の小説を書いてたんじゃ敵わない。


 逆に若くしてデビューした人たちもたくさんいます。

 綿矢りささん、乙一さん、最近テレビで良く見る羽田圭介さんは17歳で。横溝正史さんや、冲方丁さんも19歳でデビューしてるんですね。若ければ「のびしろしかない!」のだろうし、現在も活動している作家が多い。

 遅咲きの大沢在昌さんだって23歳でデビューしている。

 でも45歳の僕には、デビューしたもののヒットしないんじゃあ編集者さんだって、そんなに暇じゃないし、そんな奴に金はかけられない。それよりも、まだ編集者さんの目に留まる作品すら書けていない。


「歳をとってもやれる趣味」で終わりたくない。家族からは、そう思われているが。自分の親父が今更「文壇デビュー」なんて想像もできないだろう。でも、いつかやってやる!と思っている。でも、74歳でとかじゃなくて、なるべく早くなりたい!


 なんでなんだろ。目立ちたいだけなのかな。今からスポーツ選手やミュージシャンは不可能だが、作家ならなれると甘く考えているのだろうか。


 以前、このタイトルは僕の求めているものだと、鯨統一郎さんの『努力しないで作家になる方法』を読んだ時、タイトルとは真逆の内容に、プロになる厳しさを知ってしまうと甘いことばかり考えてられない。なんかしなきゃ、と思っている頃カクヨムを知って今に至ります。


 若くもない、専門的知識もない僕が、なにか魅力的なものがなければ、人の目に留まるなにかがなければならない。


「ふわっと生きてきた45歳が、ふわっとデビューした」じゃ、ダメですかねぇ。


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