ヌリフ、もしくはエルフ語で9

「さ、この屋敷の主人に許可ももらったし、拷問でもしようかしら」

「…!!」

「そうね、今のあなたは口の中に硝子のかけらを詰め込まれて、その上から布を噛まされている状態よね」

「…!!……!」

「少し前にあたしにしたこととおんなじよ」

「!!!」

「あら、爪を剥いだらいきなりおとなしくなっちゃって。あなたはもっとやってきたのに、おかしいわね!」

「…」

「しおらしくしてもだめ。とりあえず全部爪を剥いでから考えてあげるから耐えてね。…そういえば旦那のお名前聞くの忘れてたわ。まあいいわ。彼の打ち込んだ特性のお薬でなにがなんでも気絶はできないから」


「あらあら本当に気絶してない。まあいろいろなものが垂れ流しになっているけれど」

「…。…、…」

「聞こえないわよー。まあやったのあたしだけど。でも前にも似たようなことがあったわねえ。やめてって、何回も何回もいったのに、やめてっていってああやめてやるって言って、そのくせやめなかったわよね」

「…ッ!」

「そんな目をしてもやめませーん。ほらこのぶん殴るのにちょうどいい板。持ち手もちゃんとあるのよ。今からこれでほっぺぶったたいてあげる。大体百回くらいでやめにしましょう」


「死んじゃったわね。まあいいわ。旦那に聞いて処理しましょ。ええと旦那の部屋はこっちだから…あったわ」

「ほら…早くこちらへ…そのドリルをいきり立たせて…、あ」

「お取り込み中だったわね」

「キャアアアアアッ誰よその女!」

「使用人だよ!ぼくが女の身体に興味ないの知ってるだろ!」

「うーん完全な修羅場」

「誰のせいだ誰の!」

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