第10話




僕がそう思えたのは、きっと彼女のおかげ。


でもここのキャンパスに来て数ヶ月経ったのに、一向に日葵さんとは会える気配がない。


仕方ないのかもしれない。


もしかしたら特別な理由によって大学を辞めているかもしれないし、短期留学みたいなものに行ってしまっているのかもしれない。


同じキャンパスに行くだけじゃ、簡単には会えない。


世界は狭いはずなのに、驚くほど広い。





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