第9話





二年後。僕はようやくこの地で大学生となっていた。


あの後ようやく見つけた自分の興味を、この胸に抱きながら。


その学部がたまたま日葵さんの通っている大学のキャンパスにあったことから、僕はこの二年間猛勉強をした。


そしてその努力は無事に実り、無事合格することができた。でも大学のためとはいえ、なぜここまで必死になれたのだろう。


それはきっと日葵さんのあの笑顔がずっと心の中に刺さっていて、いつまでたっても消えなかったから。


今まではずっと空の青さを疎ましく思っていたけど。


あのとき初めて、







空が青くてよかった。








そう思えたんだ。




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