第42話
洞穴を出た時昼間だと思っていたレヴェナントだったが、空が暗雲で
立ち込めている事に気づいた
レヴェナントは無言のまま、苦渋に満ちた表情を浮かべる
『まだ時間はあるにゃよ』
右肩に乗っかている黒猫が喋る
レヴェナントは無言のまま鬱蒼とした森林内を走る
そこには、複数の『
木々の隙間から見える空を見上げると、稲光の様なものが光っていた
『一雨来るパターンか』と、レヴェナントがそう思うや否や、
森の奥の方で轟音が鳴り響き、大粒の雨が落ちてきた
その豪雨を全身に浴びつつも、レヴェナントの視線は冷静に付近を走らせていた
鬱蒼とした森林を豪雨で全身浴びながら、どこかを走る曲がりくねった獣道を速歩
で駆けて行く
鬱蒼とした森林を抜けようとした時――
レヴェナントは、圧倒的な存在力を察知した
それは鬼気ともいうべき異次元のプレッシャーと強烈な殺気を放っていた
「・・・
額から流れ落ちた汗を拭いつつ、レヴェナントは小さく呟く
そして即座に『ヤバい!』と直感した
その表情は不敵な笑みを浮かべていた
なぜなら、『
それに今回は今までで一番危険度だ
しかしながら、緊張や恐怖とはまた違う高揚感にも似た感情身を
震わせているのは、 今回は戦力があるからだ
レヴェナントが向けた視線の先では、陽炎の様に何もない空間が揺れてはじけた
――そこには人影があった。
しかもこちらを見て立ち止まっている
『我が主!!
強敵が現われました!』
一体の『
「気配は全く感じなかったよ
やはりこれも『
レヴェナントは呻く様に言う
『『
黒猫はそう喋り終えると肩から飛び降りると、そのまま近くの大木へと飛び移った
空間が揺れてはじけた場所には小ぶりな草刈鎌を持ち、黒を基調にした傷んだローブを身に纏った不気味な人影かに様子を見ていた
それが何であるかなど考えるまでもない
魔物だ
レヴェナントの視線を受けた、その影法師――冥府の死徒と呼ばれるモノは、
躯を身動ぎさせた
「眼の前の敵を撃滅しろ」
少し鼻を動かして、『
直後に、闇よりも濃い漆黒で統一した無骨な甲冑からフード付きマントを
羽織った『
『
その速度は疾く鋭いもののはずだったのだが、それよりも速く
狂ったような奇声もしくは悲鳴のような想念を撒き散らしつつ、 間合いを
詰めた『冥府の死徒』だった
小ぶりな草刈鎌を鋭い風切音と共に、鎌一閃。
鈍く硬い音が響き渡ると同時に、レヴェナント頸を斬り落としていた
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